債券は軟調か、米長期金利が3%台に上昇-株価反発観測も重し(2)

債券相場は軟調(利回りは上昇) に推移するとの見方が多い。米国では景気の底入れ期待を反映して長期 金利が3%台に上昇したほか、米株相場はほぼ3カ月ぶり高値圏に到達 しており、国内債市場も株価反発の見通しから売りが優勢となりそう。

三菱UFJ証券の石井純チーフ債券ストラテジストは、昨日の米 株高・米債安を受けて長期金利は上昇して始まると予想。その後は「日 銀の展望リポート発表や米自動車大手クライスラーの再建計画の行方な どをにらんでもみ合いに転じる」とみている。

東京先物市場の中心限月6月物は、28日の通常取引終値137円 30銭を下回って始まり、日中ベースでは136円80銭から137円20銭 程度での取引となりそう。29日のロンドン市場における6月物は、東 京市場28日の終値より10銭安い137円20銭だった。

28日の先物6月物は反発。朝方に136円74銭に伸び悩んだが、 その後はじりじりと水準を切り上げる展開となった。午後には株安を受 けて買い進まれ、一時は前日の日中高値を上回る137円31銭まで上昇。 結局は63銭高の137円30銭で引けた。売買高は2兆8859億円。

先物市場は豚インフルエンザ流行の影響など外部環境の変化に関 心が向かったため28日には予想以上の上昇となったが、その後の米国 市場の株高・債券安を受けてこの日は売りが先行する見通しだ。「米国 市場の変化を受けてきょうの相場は先物中心に下落して始まり、その後 は様子見姿勢が強まる公算が大きい」(日興シティグループ証券の佐野 一彦チーフストラテジスト)との指摘がある。

29日の米国市場では景気底入れ期待が台頭した。同日に発表され た1-3月の実質国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は前期比 年率6.1%減少したものの、個人消費が年率2.2%増と過去2年間で最 高の伸びを示したことが好感された。企業決算の好調ぶりもあって、ダ ウ工業株30種平均の終値は2月9日以来の高値圏に到達しており、国 内株価の反発期待を強めている。

米債相場は大幅に下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)の声 明は、経済縮小のペースが緩やかになったと景気底入れの兆しを指摘し、 国債や住宅ローン担保証券などの買い取り目標を維持することを決定し た。国債買い入れ増額が一部で期待されていた債券市場は失望売りが膨 らんで、米10年債利回りが一時は3.12%と、昨年11月26日以来の 高い水準を記録したことも国内債市場の売り要因と意識されそう。

一方、日銀がこの日に開催する金融政策決定会合において、金融 政策は「現状維持」との見方が大勢を占める。ただ、市場の一部では長 期国債の買い入れ増額を予想する声があるため午後の決定を見極めよう との姿勢が強まる。また、日銀は同日に経済物価情勢の展望(展望リポ ート)を公表し、2010年度までの経済・物価見通しを示す。

10年債利回りは1.4%半ばか

現物債市場で新発10年物の299回債利回りは、28日の終値

1.41%を上回って1.4%台半ばでの推移が予想されている。

日本相互証券によると、28日の299回債利回りは前日比0.5ベー シスポイント(bp)低い1.445%で始まり、開始後しばらくは同水準で の推移が続いた。しかし、午後に入って買いが優勢となるとじりじりと 金利水準を切り下げて4bp低下の1.41%をつけた。

一方、10年物国債の299回債利回りは、東京時間の28日午後3 時時点で、大和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、 三菱UFJ証券各社の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格(B BYF)によると1.409%だった。

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