米国債:続落、当局の資産購入目標維持で-10年債3.11%

米国債相場は続落。10年債利 回りは5カ月ぶりの水準に上昇した。米連邦公開市場委員会(FO MC)が国債購入目標を維持し、景気底入れの兆しを指摘したこと が売りを誘った。

フェデレーテッド・インベスターズの債券市場ストラテジスト、 ジョゼフ・バレストリノ氏は「当局はすでに表明した目標を超える ような規模では買い取りを実施しないだろう。市場は量的緩和の拡 大を望んでいたようだ」と述べた。

FOMCは3月18日の前回会合後に最大3000億ドルの国債購 入計画を発表。10年債利回りは同日に1962年以降で最大の低下を 記録した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時48分現在、10年債利回りは前日比8ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01ポイント)上昇して3.11%。一時は3.12%と 昨年11月26日以降の高水準を付けた。10年債(表面利率2.75%、 2019年2月償還)価格は21/32下げて97ちょうど。

30年債利回りは昨年11月19日以来で初めて4%を上抜けた。 一時は4.03%を付け、同時刻現在では6bp上昇の4.02%で推移し ている。2年債利回りは前日比ほぼ変わらずの0.95%。

「政策温存」

債券ファンド大手、米パシフィック・インベストメント・マネ ジメント(PIMCO)の共同投資任者、ビル・グロス氏は当局が 国債や住宅ローン担保証券(MBS)の購入目標を引き上げなかっ たことについて「政策を温存した」と指摘した。

FOMCは過去1年余りで初めて景気の回復見通しを示した。 住宅価格は下落ペースが鈍化し、消費者信頼感は上昇、信用市場救 済策を効果を表している。

FOMCは声明で「経済の縮小継続を示しているものの、その ペースは幾分か緩やかになったように見受けられる」と指摘。「家 計支出は2失業と住宅資産の減少、厳格な融資条件により抑制され ているものの、安定化の兆しが見られる」と記述した。

マイナス成長続く

米商務省が発表した第1四半期(1-3月)の実質国内総生産 (GDP、季節調整済み、年率)速報値は前期比年率6.1%減少し た。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央 値は4.7%減だった。2008年第4四半期(10-12月)は6.3%減少。

入札規模が過去最高に膨らむ半面、FRBによる国債購入が相 場を下支え、10年債利回りは3月19日以降、2.46-3.03%のレン ジで推移していた。過去5年の平均は4.23%。

失望売り

カリヨンの北米担当チーフエコノミスト、マイケル・キャリー 氏(ニューヨーク在勤)は「一部では当局がもっと積極的な姿勢を 示し、国債購入を増やすとの声があったが、われわれは予想してい なかった。前回会合で巨額の購入目標を表明し、これまでにほぼ740 億ドルの国債を買い入れており、その影響を見極める時間が必要だ」 と語った。

FOMCは資産担保証券(ABS)購入向けへの融資のほか、 米国債やMBS買い入れで景気回復を図っている。

FRBは3月25日以降、13回の公開市場操作(オペ)で総額 737億4200万ドルを購入している。

プルデンシャル・インベストメントのチーフ債券投資ストラテ ジスト、ロバート・ティップ氏は「国債供給が増え、社債や株式な どリスク資産をめぐる環境が改善する中、FRBが国債利回りの上 昇に歯止めを掛けたいのなら、国債買い入れプログラムを拡大する 必要があるのは明白だ」と述べた。

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