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オバマ米大統領就任100日:市場救済で「小さな政府」から転換

レーガン元米大統領は英語で最も 恐ろしい9単語は「I’m from the government and I’m here to help. (政府から助けに来ました)」だと冗談を言ったものが、オバマ現大統 領(47)はこの表現をむしろ歓迎するものとしている。

29日で就任100日を迎えるオバマ大統領は、「小さな政府」を目 指したレーガン革命を後退させ、経済に対する政府の積極的な関与を 復活させつつある。オバマ大統領は過去最大の景気対策法を成立させ た。それに加え、国内の自動車・金融業界の刷新をおぜん立てし、医 療保険制度改革で6340億ドル(約61兆円)の予算を議会に求めてい る。

最終的に政府と資本の役割のバランスをどう再調整するかは不明 だが、短期的にはオバマ大統領は、米国が恐慌に向かうという悲観論 を多少緩和させたようだ。

S&P500種株価指数は3月9日以降25%超上昇し、政府支援を 受けた銀行の株価が3倍に急伸。信用市場の逼迫(ひっぱく)が緩和 され、30年物の住宅ローン金利は5%を割り込み、1971年以来の低水 準となった。消費者信頼感は上向き、小売売上高の落ち込みはそのペ ースが鈍化している。

レーガン政権下で連邦準備制度理事会(FRB)議長に指名され たアラン・グリーンスパン氏(83)は今月21日のインタビューで「金 融システムは安定化し始めている。恐怖感の緩和が始まっている」と 指摘しながらも、長期の財政政策を提案しているオバマ政権は「仕事 を引き受け過ぎている」との懸念も示した。

必要性と理念

米経済における政府の役割拡大を目指すオバマ大統領の戦略は必 要性と理念から生まれたものだ。信用危機に立ち向かうため、オバマ 大統領は住宅所有者や銀行向けの支援などを含む多様なプログラムを 推進している。

ガイトナー財務長官は21日のインタビューで「金融危機では、政 府が犯し得る最大の過ちは行動の行き過ぎではなく、行動が少な過ぎ ることだ」と述べている。

オバマ大統領はより長期的視野に立ち、医療保険や教育の分野で 政府の役割を拡大する提案の財源を確保するため、10年間の予算計画 を提案しており、2010年だけで3兆5500億ドルの予算を求めている。 政府プログラムに伴う12年以降の連邦支出は米経済規模の約22%以 上となり、過去40年の平均の20.6%を上回る見通し。

ガイトナー長官は「こうした投資は生産性と成長率を押し上げる とともに、より強力で回復力に富み、競争力ある経済を築くことにな る」と表明している。

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