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シャープ:今期純損益は30億円黒字に-リストラでテレビ赤字縮小(4)

液晶テレビ国内最大手のシャープ は27日、今期(2010年3月期)の連結純利益が30億円になる見通し だと発表した。リストラ効果などで液晶テレビの赤字が大幅に縮小、 太陽電池の収益も回復する。

前期(09年3月期)は1258億円の純損失だったため、急激な改善 となる。前期に多額の特別損失を計上した反動もあった。ブルームバ ーグ・データによる今期の最終損益のアナリスト15人の予想中央値 500億円の赤字となっていた。

今期の連結営業損益は500億円の黒字(前期は555億円の赤 字)、売上高は前期比3.4%減の2兆7500億円を予想する。液晶テレ ビを中心とするAV・通信機器の営業赤字は前期の536億円から116 億円に縮小する。液晶パネルの三重工場や天理工場の生産ラインの一 部閉鎖や亀山第一工場の操業停止などのコスト削減効果が出る。太陽 電池の営業損益は56億円の黒字(前期は161億円の赤字)に回復す る。

東京証券取引所で会見した浜野稔重副社長は、今期も第1四半期 は厳しい状況が続くものの、「構造改革効果や受注回復の動きもあり、 第2四半期以降に段階的な収益回復を見込む」と述べた。ちばぎんア セットマネジメントの大越秀行運用部長は、「シャープの片山幹雄社 長は、これまでも今後について強気な見方をしていた」と述べ、「期 初見通しは前提条件で左右される」との見方を示した。

エコポイント効果

政府は一定の環境基準を満たす地上デジタル放送対応テレビなど の購入者に対して「エコポイント」を付与する制度を5月15日から導 入する。浜野氏は、同制度導入で国内の液晶テレビ販売が2けた伸び ると予想。中国など新興国でも順調な市場拡大が続き、欧米の落ち込 みを補うとの認識を示した。大阪市内で会見した片山氏は、欧米景気 の一段の悪化が「中国や日本に影響を与えるのがリスク」と述べた。

液晶テレビの販売は前期と同じ1000万台、金額では前期比9.5% 減の6600億円を計画している。携帯電話端末は同12%増の4900億円 で24%増の1230万台、液晶パネルは10%減の9450億円、太陽電池は 21%増の1900億円を見込む。太陽電池は前期、景気後退とユーロ安で 主力の欧州市場が振るわなかったが、今期は為替の落ち着きと需要拡 大を予想している。

今期の為替前提は、1ドル95円(前期実績は99円54銭)、1ユ ーロ125円(同141円99銭)。シャープの株価は年初来で約4割上昇 しており、27日の終値は前週末比7円(0.6%)安の1106円。

前期の特別損失は1404億円

前期は液晶テレビ・パネルの流通在庫適正化の費用計上が営業損 益を圧迫。液晶などの事業構造改革、電子デバイス事業などの固定資 産除売却損、投資有価証券評価損などで1404億円の特別損失を計上し た。

国内では非正社員1500人の削減と太陽電池などの重点事業や営業 部門へ約1700人を他部門から移す方針をすでに表明している。一連の 施策により今期は人件費や減価償却費、広告宣伝費など、各費用の削 減を見込んでいる。

従来10年3月までにソニーと共同出資会社を設立して稼働すると していた大阪・堺市に建設中の液晶新工場は、今年10月にシャープ単 独で稼働する方針を明らかにしている。同工場が稼働する下期には、 収益性の高い40型以上の販売構成比を拡大させる方針で、国内では40 型以上の販売構成比が3割、海外では半数以上と、ともに現在の倍程 度の割合になるとみている。

--取材協力:堀江政嗣、鈴木 宏、Editors: Kenzo Taniai, Takeshi Awaji

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