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ドル相場:米景気がどちらに転んでも上昇へ-消極的選好で買いか

グリーンスパン前米連邦準備制 度理事会(FRB)は5年前、為替相場予想について、コインの表裏 のどちらが出るかを当てる行為に等しいと述べた。そのような表か裏 かを言い当てようとするトレーダーが増えており、ドル高予想が優勢 となっている。

米経済に強気な投資家は、世界的リセッション(景気後退)から 米国が一番に抜け出し、ドルが上昇すると言う。1980年代初め以降 最長のマイナス成長局面が続くと予想する投資家は、ドルが世界市場 の混乱からの逃避先として上昇するとみる。米財務相が15日に発表 した2月の対米証券投資統計によれば、外国人投資家は米金融資産を 220億ドル買い越した。

11兆3000億ドルの資産を管理するステート・ストリート・グロ ーバル・マーケッツの北米戦略責任者、ロバート・ブレーク氏は、主 要通貨全体が良くない中で、「ドルがまだ一番ましだ」と述べた。

今年度の財政赤字が1兆8500億ドルに拡大するとの予測を米議 会予算局(CBO)が示し、その赤字を補うため米財務省による国債 発行額が過去最大規模になっても、なおドルは上昇している。ユーロ、 円、ポンド、カナダ・ドル、スイス・フラン、スウェーデン・クロー ナの主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル・インデックスの年初来上昇率は4.2%となっている。2008年の 同時期には、5.4%下げていた。

ブルームバーグのデータによれば、ストラテジストらは、これら 主要通貨に対するドル相場見通しを上方修正している。アナリスト 40人余の予想中央値では、年末時点のドルの対ユーロ相場予想は1 月以降、1ユーロ=1.32ドルと、従来予想の同1.35ドルより2.2% ドル高だ。ドルの対円相場は1ドル=101円と、2月時点の同96円 から5.2%引き上げられた。

ドルは対ユーロでは先週、1ユーロ=1.3242ドルと、1月2日 に付けた同1.4058ドルの年初来安値から上昇した。ステート・スト リートのブレーク氏は、向こう1カ月で同1.28ドルにドル高が進む と予想している。対円では、ドルは先週、1ドル=97円17銭と、1 月21日に付けた同87円13銭の安値から上昇。ブレーク氏は同102 円への上昇を見込んでいる。

ゴールドマン・サックス・グループのチーフエコノミスト、ジ ム・オニール氏は、米貿易赤字の縮小がドル買いに拍車をかけるとの 見方を示した。同氏は4月21日のインタビューで、2月の米貿易赤 字が260億ドルと、前月から28%縮小したことが「貿易赤字から生 じるドルの過剰供給状態が基本的に解消されつつあることを意味す る」と語った。同氏は向こう6カ月間でドルは対円で110円まで上昇 する可能性があると予想している。

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