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日本株:鉄鋼や通信が安い、みずほFGなど金融堅調-指数小動き

午前の東京株式市場では、ゴー ルドマン・サックス証券が業界判断を引き下げた鉄鋼株、日興シティ グループ証券が目標株価を引き下げた電力株が下落。配当政策などに 対する失望からKDDIが急落し、情報・通信株の下げも大きかった。

半面、増資に伴う株主価値の希薄化懸念がやや後退したと期待さ れたみずほフィナンシャルグループが大幅高となり、大手金融グルー プがけん引する形で銀行株が急伸。保険やその他金融、証券などもそ ろって高く、相場全般を下支えした。TOPIXは小幅上昇する半面、 日経平均株価は小安い。TOPIXの高安変動率は上下0.7%以内と 小動きだった。

大和投資信託の長野吉納シニアストラテジストは、「PBR(株価 純資産倍率)が1倍に回復し割安感で買うレベルでもなくなってきた。 先行きが良くなる展望がなければ買っていけず、市場は景気回復の証拠 集めの段階にある」と指摘している。

日経平均株価の午前終値は前日比29円5銭(0.3%)安の8817 円96銭、TOPIXは1.73ポイント(0.2%)高の841.23。東証1 部の売買高は概算で13億8266万株、売買代金は同7647億円。値上 がり銘柄数は697、値下がり銘柄数は851。

選別色強く指数の方向感乏しい

決算シーズンや米自動車業界動向、米銀ストレステスト(健全性審 査)、24日の米ワシントンでのG7(7カ国地域財務相・中央銀行総 裁会議)など重要イベントを多数控え、株価指数は方向感に乏しかった。 一方向にポジション(持ち高)を傾けるにはリスクがあるとされたこと で、業種や個別の選別色が強まっている。

ゴールドマン・サックス証券では、「最近の鉄鋼株の急上昇には先 走りの感があり、この機を捉えた利益確定売りを勧めたい」として、鉄 鋼セクターの投資判断を「中立」から「コーシャス(慎重)」へ引き下 げた。鉄鋼は午前の東証1部の業種別下落率で首位。また日興シティグ ループ証券は、「10年3月期の増益確度は高いと考えるが、ガスセク ターに比べると割安感はやや劣る」と電力10社の目標株価を引き下げ。 北陸電力と九州電力に関しては投資判断も引き下げている。

トヨタ自動車など輸送用機器株も軟調。米紙ニューヨーク・タイム ズは、米財務省がクライスラーの破産法11条適用申請を準備している と報道した。大和証券SMBCグローバル・プロダクト企画部の西村由 美情報課次長によると、「週末から来週にかけて米自動車業界やストレ ステスト(健全性審査)関連のイベントを控え、ポジション(持ち高) 調整の動き」が出ている。

25日線支持で下げ渋る

日経平均は一時86円安の8760円まで下げたものの、取引終了に かけては下げ渋った。東海東京調査センターの隅谷俊夫投資調査部長 は、「自動車や金融など悪いニュースは3月までの下落である程度織 り込んだ面がある」と指摘。3月まで過度に売られ過ぎた反動による 修正は続いているとし、「日経平均は25日移動平均線(午前は8679 円)が下値をサポートしている」という。

KDDIが急落、住友鉱は急伸

個別の材料銘柄では、「業界最低の配当性向を維持しようとする 会社側の姿勢は理解に苦しむ」とクレディ・スイス証券が指摘したK DDIが急落。半導体・液晶製造装置の操業度悪化などで09年3月 期の連結純利益が従来予想を下回ったもようの日立ハイテクノロジー ズも大幅安。みずほ証券などが格下げしたコナミ、UBS証券が格下 げした高島屋なども売られた。

半面、2009年3月期決算で利益が従来予想を上回ったもようの住 友金属鉱山は、今期の黒字化確度が高まったと評価されて急伸。同様 に09年3月期決算で利益が従来予想を上回った見込みの日本道路、 凸版印刷を割当先とする第三者割当増資による財務体質の強化などが 評価された巴川製紙所も大幅高。バークレイズ・キャピタル証券が目 標株価を450円としたGMOインターネットは大幅続伸。

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