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日本株は小幅続伸へ、過度な業績懸念後退-輸出や内需個別で見直し

東京株式相場は小幅続伸する見 通し。米国で金融への不安がやや後退する中、個別企業の決算動向や アナリスト見解を受け、業績に対する過度な不安が後退しそう。輸出 関連をはじめ、鉄鋼やインターネット関連株、ガス株、政策期待が後 押しする不動産株など内需関連も上昇が予想される。

三菱UFJ投信運用戦略部の石金淳シニアストラテジストは、 「米国ではストレステスト(健全性審査)が無事乗り切れるだろうと の楽観ムードが出ている」と指摘。外国為替市場が一時期に比べて安 定していることもプラス材料で、「輸出中心にまんべんなく買われ る」との見通しを示した。

シカゴ先物市場(CME)の円建て日経平均先物6月物の23日 清算値は8880円で、大阪証券取引所の通常取引終値(8830円)に比 べて50円高だった。

「予想ほど悪くない」

23日の米株式相場は反発した。米国最大のホテルチェーンのマリ オット・インターナショナルや石油のコノコフィリップス、ネットオ ークションのeベイ、地方銀行など幅広い業種で予想を上回る決算発 表が相次いだことを好感した。

こうした流れは国内でも継続しており、23日の取引終了後には住 友金属鉱山や椿本チエイン、日本道路などが前期(2009年3月期)決 算で従来予想を上回ったと発表。24日付の日本経済新聞朝刊は、三菱 自動車の前期連結営業利益が50億円前後を確保し、コスト削減から 10年3月期は200億円前後の営業黒字を目指すと報じた。過度な業 績懸念が和らぐことで、きょうも外需や内需を問わず、個別や業種で 買いが入ると予想される。

「10年3月期の赤字転落は回避できる」として、三菱UFJ証券 が投資判断を「2」へ引き上げた新日本製鉄、09年3月期の堅調決算 が好意的に受け止められるだろうとして、バークレイズ・キャピタル 証券が「強気転換のタイミング」と強調したインターネット関連、10 年3月期の大幅増益から日興シティグループ証券が業界判断を「中 立」から「やや強気」へ引き上げたガス業界なども高くなる見込み。

米主要3指数の23日終値は、S&P500種株価指数が前日比 1%高の851.92、ダウ工業株30種平均は0.9%高の7957.06ドル、 ナスダック総合指数は0.4%高の1652.21。ニューヨーク証券取引所 (NYSE)の騰落比率は10対9。

上値重い、JFEHDや日電産決算

ただ、景気への警戒感から上値も限られそうだ。きのうの米国で はマクロ指標で悪化を示すものが目立ち、3月の中古住宅販売件数 (季節調整済み、年換算)が前月比3%減の年率457万戸と、事前調 査による予想中央値(465万戸)を下回った。

さらに三菱UFJ投信の石金氏によると、「3月以降の株価上昇 で高値警戒感があるほか、決算シーズン接近で様子見の投資家も増え ている」。日経平均の9000円接近場面では、戻り売り圧力も増えそ う。東京証券取引所が23日発表した4月第3週の投資主体別売買動 向(東証・大証・名証の1、2部合計)では、年金資金などを背景と する信託銀行が2週連続で売り越していることが確認されている。

一方、24日にはワシントンでG7及びG20(7カ国及び20カ 国・地域財務相・中央銀行総裁会議)が開催される。金融サミットか ら3週間のタイミングでの開催とあって、金融サミットで合意した 2010年末までに総額5兆ドルの財政出動などの国際協調の履行を確認 する「やや儀礼的な内容が中心になる」(野村証券金融経済研究所の 木内登英チーフエコノミスト)と予想される。

きょうの決算発表予定は、取引時間中の午後1時台がJFEホー ルディングス、芝浦メカトロニクス、日本電産サーボ、午後2時台が 日本電産コパル電子、日本電産トーソク、三晃金属工業など。取引時 間後は日本電産、野村総合研究所、花王、リコー、野村ホールディン グスなどがある。

カプコンが上昇へ、KDDI下落も

個別の材料銘柄では、ゴールドマン・サックス証券が格上げしたカ プコン、モルガン・スタンレー証券が格上げした北越製紙が上昇する見 込み。09年3月期の連結純利益が従来予想を上回ったもようのダスキ ン、第2四半期累計(08年10月-09年3月期)連結純利益が前年同 期比5.5倍となったもようのエムティーアイも高くなりそう。

半面、「業界最低の配当性向を維持しようとする会社側の姿勢は理 解に苦しむ」とクレディ・スイス証券が指摘したKDDI、ゴールドマ ン・サックス証券が格下げした任天堂やコナミ、UBS証券が格下げし た高島屋などは下落する見通し。10年3月期の連結純利益を前期比 58%減と見込む日立ツールも下げる公算が大きい。

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