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英政府の金融支援総額は約198兆円、GDPに匹敵-追加策必要も

英政府による金融システム支 援の総額は1兆4000億ポンド(約198兆円)に増加した。金融危 機が住宅金融組合に波及すれば支援総額はさらに膨らむ恐れがある。 エコノミストらは金融機関への追加支援が必要になる可能性が高いと 警告している。

ブラウン英政権は22日、一部の住宅ローン担保証券に保証を 提供したことから、2007年のノーザン・ロックの経営破たん以降の 金融支援策は最大500億ポンド拡大。投融資の実行や銀行の資産保 証の約束を含めた現時点での金融支援総額は、英国の国内総生産(G DP)に匹敵する水準に達した。英国民1人当たりでは2万2800ポ ンド(約322万円)に相当する。

BNPパリバのロンドン在勤エコノミスト、アラン・クラーク 氏は「金融支援の規模は前代未聞だ」と述べ、「懸念されるのは、こ の金額では不十分となり、政府が再び介入する必要が生じることだ」 と指摘した。

英政府は世界的な信用危機に見舞われた経済をてこ入れするた め、銀行4行を公的管理下に置くとともに、資産保証や融資の引き受 けなどの対策を講じている。2010年6月までに総選挙を準備するな か、野党保守党に支持率で後れを取るブラウン英首相は、支援の見返 りに銀行に貸し出し拡大を迫っている。

英財務省は22日に議会に提出した予算案で、金融支援に伴う 納税者の負担は500億ポンドになるとの見通しを示した。これに対 し、国際通貨基金(IMF)は約1320億ポンド(GDP比9.1%) に増加するとの見通しを示していた。

業界団体によると、英住宅ローン市場に占める住宅金融組合の シェアは2007年時点で18%。米格付け会社ムーディーズ・インベ スターズ・サービスは先週、信用損失の拡大懸念を理由に、業界最大 手ネーションワイドなど住宅金融組合9社を格下げしており、資金調 達が一段と困難になるだけに、ブラウン首相は同業界への追加支援の 必要に迫られる可能性もある。

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