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日本株は小幅高へ、過度の業績不安後退で輸出高い-金融は重しに

東京株式相場は小幅高となる見 込み。2009年1-3月期における円高の一服傾向などから、輸出関連 中心に企業業績が予想されたほど悪くなさそうとの期待感が広がる。 業績予想の増額観測が高まったキヤノンなど電機株、アナリストの格 上げを受けたトヨタ自動車など輸送用機器株などが上げを主導しそう。

もっとも、米銀のストレステスト(健全性審査)への警戒などか ら、銀行など金融株は軟調に推移する見通し。好材料と悪材料が半ば している上、決算発表シーズン入りでこう着ムードも強く、株価指数 の上値は限定的と予想される。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、「来週から本格化する 決算発表、日本株の異常な割安感の薄れなどから、日経平均株価は前 日終値を挟んで8600-8900円で小動きだろう」と予想。時価総額上 位銘柄は大きく買い上げにくく、材料株人気が続きそうと見ている。

シカゴ先物市場(CME)の円建て日経平均先物6月物の22日 清算値は8745円で、大阪証券取引所の通常取引終値(8750円)に比 べて5円安だった。

決算シーズンに突入

きょうから、国内でも企業業績の発表が増えてくる。午前11時 台にパナソニック電工インフォメーションシステムズ、午後2時台に オービックビジネスコンサルタント、東陽テクニカ、アイネス、取引 終了後にはKDDIやオービックなどが発表を行う。3月本決算企業 の発表のピークは5月15日の予定で、発表企業数の増加とともに企 業業績への関心が高まりそう。

23日付の日本経済新聞朝刊は、キヤノンの1-3月期の連結営業 利益(米国会計基準)が前年同期比82%減の300億円前後になった もようと報じた。複写機の需要低迷が響くが、デジタル一眼レフの販 売順調や想定以上の円安進行が下支えしたという。09年12月期の営 業利益を従来予想より上方修正する公算が大きいとしている。

為替の円高が一服し、従来想定されたほど足元でも円高が進んで いない状況はほかの電機株や自動車株などの輸出関連株にも追い風。 企業業績に対する過度の悲観が後退する可能性がある。またゴールド マン・サックス証券では、自動車セクターの投資判断を「コーシャス (慎重)」から「アトラクティブ(魅力的)」へ格上げし、トヨタや ホンダ、アイシン精機などの投資判断を引き上げた。

金融株への根強い警戒

一方、きのうの米国株市場では、政府のストレステスト(健全性 審査)で銀行のぜい弱さが浮き彫りになるとの懸念から取引終盤にか けて売りが優勢になった。モルガン・スタンレーが発表した損失は1 株当たり57セントと、ブルームバーグがまとめたアナリスト19人の 予想平均である8セントの赤字を大幅に上回った。

いちよし投資顧問の秋野氏によると、米国は「ストレステストの 結果が24日から一部公表が始まる」ことへの警戒ムードがあるとい う。国内でも銀行の前期業績に対する不安が根強いほか、野村ホール ディングスの前期最終赤字の拡大観測もあり、金融株は相場全体の重 しとなりそうだ。

米主要3指数の22日終値は、S&P500種株価指数が前日比

0.8%安の843.55、ダウ工業株30種平均は1%安の7886.57ドル。 半面、ナスダック総合指数は0.1%高の1646.12。

川崎重が上昇へ、三井物は下落公算

個別に材料が出ている銘柄では、為替レートが前回予想時の想定よ りも円安傾向で推移し、09年3月期の連結営業利益が従来計画を上回 ったもようの川崎重工業、09年3月期連結赤字幅が従来予想に比べて 縮小した見込みのトヨタ車体や中部電力が上昇しそう。みずほ証券が格 上げした沖縄電力、メリルリンチ日本証券が目標株価を引き上げた新日 本製鉄やJFEホールディングスなども高くなる公算。

半面、09年3月期の連結純利益が従来予想を下回ったもようで、 期末配当も見送った三井物産、09年3月期の連結純損益が一転赤字に なった見込みの兼松は売りが先行しそう。三菱UFJ証券が格下げした セブン&アイ・ホールディングス、モルガン・スタンレー証券が格下げ したメイテックも下落が予想される。

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