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4月22日の海外株式・債券・為替市場(2)

(米国株を最新版に差し替えます)

○米国株:米株式相場は反落。政府のストレステスト(健全性審査) で銀行のぜい弱さが浮き彫りになるとの懸念から売りが優勢になった。 一方、住宅価格指数が予想外に上昇したため、買いが入る場面もあっ た。

モルガン・スタンレーは9%安。赤字幅がアナリスト予想を上回 ったことが売り材料となった。キーコープは13%安。BMOキャピ タル・マーケッツは同行の問題資産が拡大していると指摘した。ウェ ルズ・ファーゴは一時9.3%高となったが、反落。結局3.4%安で終 えた。ハワード・アトキンス最高財務責任者(CFO)がストレステ ストの結果は分からないと述べ、「信用状況はまだ回復していないか もしれない」と発言したことが売りを誘った。

S&P500種株価指数は前日比0.8%安の843.55で終了。終盤 45分で上昇分を失った。ダウ工業株30種平均は82.99ドル(1%) 安の7886.57ドルで終えた。

ヘネシー・フォーカス・30・ファンドの資産運用担当者、フラン ク・インガーラ氏は「荒い値動きだった。市場参加者は金融株を一日 中、保有し続けることに不安があった」と述べた。

AT&Tが発表した決算が予想を上回り、GEが金融部門のGE キャピタルが2009年に黒字に回復するとの予想をあらためて示した ことが朝方に買いを誘った。米連邦住宅金融局(FHFA)が発表し た2月の住宅価格指数が前月比0.7%上昇と、2年ぶりに2カ月連続 で上昇したことも買い材料。

ストレステスト

しかし、ストレステストで銀行に対する信頼感が損なわれるとの 懸念から下げに転じた。事情に詳しい関係者によると、5月4日に資 本不足と判断された銀行に対し、オバマ政権は増資方法を開示するよ う命じる可能性がある。

フリードマン・ビリングス・ラムジー・グループのアナリスト、 ポール・ミラー氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、 失業率が現在の8.5%から12%に上昇すれば、大部分の銀行で増資が 必要になると指摘。「失業率が上昇するほど、銀行の資本状況は苦し くなる」と述べた。

モルガン・スタンレーが発表した損失は1株当たり57セントと、 ブルームバーグがまとめたアナリスト19人の予想平均である8セン トの赤字を大幅に上回った。トレーディング収入が増加したものの、 不動産の評価損などが業績を圧迫した。同社は1株当たりの配当を 27セントから5セントへ引き下げることも明らかにした。

キーコープはS&P500種構成銘柄で下落率トップ。BMOキャ ピタル・マーケッツは「問題資産はほかのローン債権にも波及してい る」とし、投資判断を引き下げた。

S&P500種の金融株指数は3.8%下落。一時は2.2%上昇する 場面もあった。3月6日に付けた17年ぶりの安値からはなお68%高。

7四半期連続の減益

4月7日以降、決算を発表した113社の1株当たり利益は平均で 25%減。アナリストの予想通りに7四半期連続減益となれば、大恐慌 以来で最長となる。

GEのキース・シェリン最高財務責任者(CFO)は金融部門が 今年、利益を上げるとの見解をあらためて示した。

キャタピラーは3.4%高。ダウ平均の構成銘柄で上昇率トップ。 JPモルガンが投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエー ト」に引き上げた。

○米国債:米国債市場では10年債利回りが上昇。米連邦準備制度理 事会(FRB)が米国債買い取り計画を発表して以来の最高に達した。 2月の住宅価格指数が前月比で0.7%上昇したのをきっかけに、リセ ッション(景気後退)の最悪期は過ぎたとの見方が強まった。

10年債利回りは一時2.97%を付け、3月18日以来の高水準とな った。連邦住宅金融局(FHFA)が発表した2月の住宅価格指数は 前月比で0.7%上昇。1月は同1%上昇に修正された。株式市場で取 引終盤に金融株が売られ、相場全体が下げるにつれ、米国債は下げ渋 った。

債券ファンド最大手、米パシフィック・インベストメント・マネ ジメント(PIMCO)のポートフォリオマネジャー、ポール・マカ リー氏(カリフォルニア州ニューポートビーチ)はブルームバーグテ レビジョンとのインタビューで、「経済統計は底入れへの過程を示唆 している」と指摘。「下降ペースが緩んできた」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時45分現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上昇して2.94%。10年債(表面利 率2.75%、2019年2月償還)価格は10/32下げて98 11/32。同利回 りは3月18日に3.02%に上昇していた。

30年債利回りは前日比6bp上昇して3.80%。カリフォルニア 州は同州にとって過去最大規模となる68億5000万ドルの長期債を売 却した。ブルームバーグがまとめたデータによると、このうち52億 3000万ドルを占める期間25年債と30年債は同様の年限の米国債に 対し、365bpの上乗せで価格設定された。

ストレステスト

サントラスト・バンクの個人資産管理部門で100億ドルの債券資 産運用を監督するアンドルー・リッチマン氏(フロリダ州パームビー チ在勤)は、「カリフォルニアの債券発行が市場を圧迫している」と 指摘。「地方債としては非常に魅力の高い価格だ」と付け加えた。

オバマ政権は5月4日に、銀行の財務健全性を審査するストレス テストの結果を発表する。事情に詳しい関係者によると、テストの結 果、資本が不足していると判断された銀行は増資の手段について説明 を求められる。

MFグローバルの仕組み商品共同責任者、アンドルー・ブレナー 氏は、「ストレステストへの懸念は根強い。悪い結果に終われば質へ の逃避が優勢となり、株式は売りを浴びる。本当にはっきりした結果 が出るまでは、レンジ取引が続くだろう」と述べた。

米国債2年債に対する10年債の上乗せ利回りは、3月4日(203 bp)以来で最大の200bpに達した。

1月下旬以降、10年債利回りは2.45-3.05%で推移。過去最大 の国債入札が警戒される一方で、FRBによる買い取りプログラムが これを打ち消す格好となっている。

記録的財政赤字

大量失業の時代は政府にとって歳入減少を意味する。財政赤字は 過去最高を記録した昨年の4547億ドルの4倍以上に膨れ上がると懸 念されるなか、米財務省は赤字補てんへと国債をさらに大量発行する ことになる。

米財務省は来週3回予定している入札について、23日に規模を発 表する。

FRBは6カ月で最大3000億ドルの米国債買い取りプログラムに 基づき、23日には2012年5月から2013年8月に償還期限を迎える 米国債を購入する。

「出口戦略」

ドイツ銀行の米金利調査担当責任者ムスタファ・チャウデュリー 氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「FRBは出 口戦略を練り始める時期に来ている」と指摘。「新たな展開が始まり、 これまでの政策がすべて裏目に出て、インフレが表面化するようにな ったらFRBはどう行動するだろうか」と問題を提起した。

メリルリンチの米国債マスター指数によると、米国債の投資リタ ーンは年初来で2.4%のマイナス。ドイツ国債はほぼ変わらず、日本 の国債は1.3%のマイナスだった。

利回り動向をみる限り、信用市場には雪解けの兆しが表れている。 ドル建て3カ月物LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)と同期間の 米財務省証券利回りとの格差である「TEDスプレッド」は96bp に縮小した。2008年末の時点では1.35ポイント。2006年は平均36 bpだった。

○NY外為:ニューヨーク外国為替市場では、円がドルとユーロに対 して上昇。3月の日本の輸出額は大幅減少となったものの、マイナス 幅は前月から縮小したことで、リセッション(景気後退)が最悪期を 脱しつつある兆しととらえられた。

一方、ポンドは全主要通貨に対して下落。ダーリング英財務相は 22日、英経済が第2次世界大戦後で最悪のリセッション(景気後 退)に陥るとの見通しに基づき、高所得者層の所得税などを引き上げ る方針を打ち出した。また、向こう5会計年度の英財務省 借入額は 推計2690億ポンド(約38兆3310億円)に達する見通しを示した。

オーストラリア・ドルは対ドルで下落。インフレ鈍化の可能性が 高まる中、オーストラリア準備銀行(RBA)が利下げの余地がある と判断したことが背景。

TDセキュリティーズの主任通貨ストラテジスト、ショーン・オ ズボーン氏(トロント在勤)は「市場では他の通貨を上回る円のパフ ォーマンスが注目された。日本の輸出の減少ペースは緩やかになって きた」と指摘した。

ニューヨーク時間午後4時現在、円は対ドルで0.7%上げ、1ド ル=98円2銭(前日は同98円73銭)。円は対ユーロでは0.3%高の 1ユーロ=127円39銭(前日は127円81銭)。一方、ドルは対ユー ロで0.4%安の1ユーロ=1.2996ドル(前日は同1.2948ドル)。

INGファイナンシャル・マーケッツ(ニューヨーク)の自己勘 定取引ディレクター、マシュー・カッセル氏によると、トレーダー勢 がポンドを売ってユーロを買ったことで、ユーロに対する需要が強ま り、同通貨の対ドル相場も押し上げられた。

円は対ユーロで5週間ぶり高値付近まで上昇。3月の日本の輸出 額は前年同期比45.6%減少。前月は同49.4%減少と、過去最大の減 少率を記録した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト の予想中央値は同46.4%減少だった。

ポンドの軟調

ポンドは対ドルで1.2%安の1ポンド=1.4495ドル。ダーリング 英財務相は22日、今年の英経済はマイナス3.5%成長との見通しを 示し、昨年11月の見通しから大幅に下方修正した。ポンドは対ユー ロでは1.7%安の1ユーロ=89.72ペンス。

みずほコーポレート銀行の欧州ヘッジファンド営業責任者、ニー ル・ジョーンズ氏(ロンドン在勤)は顧客向けリポートで、「当社は ポンドに対する見方をこれまでの強気から180度転換している。資金 は英国経済を離れ、税率の低い国に向かうだろう」と語った。

IMFの世界経済見通し

国際通貨基金(IMF)が22日発表した世界経済見通し(WE O)によると、今年の世界経済の成長率はマイナス1.3%の見通し。 1月時点ではプラス0.5%を見込んでいた。来年の見通しもプラス 3%から同1.9%に下方修正した。

○英国債:英国債市場では、10年債相場が下落。同利回りは約2週 間ぶり高水準となった。英公債管理局(DMO)が過去最大となる 2200億ポンド規模の国債発行計画を発表したことが売りを呼んだ。

DMOによる発表に先立ち、ダーリング英財務相は議会で予算案 について説明を行った。国債入札に参加する市中銀行16行のうち14 行を対象にした調査では、2010年3月までの今会計年度の国債発行 額は計1800億ポンドと見込まれていた。

バークレイズ・キャピタル(ロンドン)の英国債営業責任者、ア ダム・マコーマック氏は「国債発行は中期債にやや集中しているため、 10年債相場の下落につながった」と語った。

ロンドン時間午後4時55分現在、10年債利回りは前日比14ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し3.44%。同国債 (表面利率4.5%、2019年3月償還)価格は1.19ポイント下げ

108.79。一方、2年債利回りは1.42%と、前日を1bp下回った。

○欧州債:欧州債市場では、ドイツ国債相場が下落。独2年債利回り は2週間ぶり高水準となった。欧州中央銀行(ECB)の政策委員会 メンバー、ウェーバー独連銀総裁が、1%が政策金利の下限と発言し たことがきっかけとなった。

ECBの追加利下げ観測が後退するなか、独2年債に対する10 年債の上乗せ利回りはほぼ3週間での最小に近い幅で推移している。 ウェーバー総裁が国債購入は「望ましい選択肢ではない」と語ったと、 英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じたことも材料視された。

カリヨンの債券ストラテジスト、オーランド・グリーン氏(ロン ドン在勤)は「ウェーバー総裁は超緩和的な政策金利には熱心ではな い。これが欧州債への重しとなった」と述べた。

ロンドン時間午後4時50分現在、2年債利回りは前日比6ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.47%。同国債 (2011年3月償還)価格は0.11ポイント下げ99.60。10年債利回り は8bp上昇し3.21%。

両国債のスプレッド(利回り格差)は174bp。前日は173bp と、今月6日以来で最小の幅だった。

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