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日本株(終了)TOPIX小幅続落、業績警戒で金融安い-電機上げ

東京株式相場はTOPIXが小幅 続落。企業決算の内容を見極めたいとのムードが強い中、業績や海外 金融機関の財務体質への懸念から銀行やその他金融株中心に下げた。 アナリストの格下げを受けた武富士は急落し、その他金融は東証1部 の業種別33指数で値下がり首位。

半面、3月貿易統計で輸出の悪化ペースに歯止めがかかる兆しが 確認され、在庫調整期待の高まりから電機株や輸送用機器株は上昇。 中でも米サンディスクの決算も追い風となった東芝、公的資金注入の 申請観測が広がったパイオニア、足元の財務リスク軽減期待とDRA M価格の値上げ方針が評価されたエルピーダメモリはそろって急伸。 電機株の寄与度が大きい日経平均株価は小反発となった。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹投信グループ長は、 「銀行は前期赤字に伴うファイナンスリスクや今期配当への懸念があ るほか、ノンバンクは利息返還請求の増加と引当金増加で業績懸念が 強い」と指摘。一方で、「輸出の状況は次第に落ち着きつつあり、マ ーケットは今後の方向性の方を見ようとしている」と話した。

TOPIXの終値は前日比0.76ポイント(0.1%)安の829.96、 日経平均株価は15円97銭(0.2%)高の8727円30銭、東証1部の 売買高は概算で25億9451万株、売買代金は同1兆5407億円。値上 がり銘柄数は494、値下がり銘柄数は1103。

方向感欠く、業績や米銀動向見極め

株価指数は前日終値を挟んで上下動を繰り返し、方向感に欠ける 展開となった。景気が最悪期を脱したとの期待感が下値を支える一方 で、日経平均9000円を上回るには「後ろから株価を押してくれるさ らなる材料が欲しい」(日興コーディアル証券エクイティ部の西広市 部長)との声が多い。決算内容や米銀行のストレステスト(健全性審 査)の結果を見極めたいとして、こう着感も強かった。

きのうの米国株市場は、米金融機関の大部分は必要以上の資金を 保有しているとのガイトナー米財務長官の発言を好感して上昇したが、 「米金融株はセンチメントで動いている部分が強く、ストレステスト の結果までは判断がつきにくい」(しんきんアセットの藤原氏)のが 実情。国際通貨基金(IMF)による金融機関の不良資産関連損失の 拡大見通しに警戒感もあり、日本株のプラス効果は限られた。

また、決算シーズン接近で業績動向がクローズアップされつつあ る。日興シティグループ証券は22日付リポートで、「大型連休まで に2009年3月期の業績修正発表が予想されるが、大手行では久々の 赤字決算ラッシュになる」と言及。さらにJPモルガン証券では、利 息返還請求の増加と引当増加のリスクを従来よりも保守的に考慮する として、武富士の投資判断を引き下げた。

輸出悪化に歯止め兆し、電機は材料性捉える

一方、日本の財務省が22日発表した3月の貿易統計速報によると、 輸出額は前年同月比45.6%減と6カ月連続で減少した半面、前月 (49.4%減)に比べマイナス幅は縮小した。「昨年秋以来の急速な貿 易収縮に歯止めが掛かりつつあることを示唆した」(野村証券金融経済 研究所の木内登英チーフエコノミスト)と受け止められている。

貿易統計がプラス材料となった輸出関連の中でも、電機株は「在 庫調整」「電池」「政策」がそれぞれ切り口となり、個別で急騰する 銘柄が目立った。半導体や液晶の需給改善期待、環境支援策を背景と した太陽電池・リチウム電池の需要増、改正産業活力再生特別措置法 の成立などが材料視された。業績動向で全般は動きにくいとあって、 材料性のある銘柄や信用の好取組銘柄への投資は活発化している。

トヨタアセットマネジメント投資戦略部の浜崎優シニアストラテジ ストは、「極度の悲観からの揺り戻しは終わり、景気が実際に良くなっ ているのかを確認しに行く局面に入ってきた」と指摘。今後は、「実際 の需要が回復していくのか、また企業決算にどう影響するのかを見る必 要がある」と話す。

三井化が続落、シャープは4連騰

個別銘柄では、09年3月期の連結最終赤字が予想より拡大したも ようの三井化学が、「株主資本のき損ピッチが従来想定よりも加速す る見通し」(大和総研)などとされて続落。糖尿病治療薬TAK-379の 開発中止を決定した武田薬品工業も続落。東証1部売買代金首位のジ ーエス・ユアサ コーポレーションは反落した。

半面、「液晶パネルの需給ひっ迫を評価」するとして、三菱UF J証券が格上げしたシャープは太陽電池人気も追い風となり4連騰。 東証1部値上がり率上位では、ステラケミファ、日立マクセル、東京 製綱など太陽電池、リチウムイオン電池関連が多数入った。09年3月 期の連結営業利益が従来予想比55%増となったもようの豊田合成、J Pモルガン証券が投資判断を引き上げたイビデンはそろって大幅高。

新興3市場は高安まちまち

国内新興市場は高安まちまち。ジャスダック指数の終値は前日比

0.33ポイント(0.8%)高の40.97と3日ぶりに反発。東証マザーズ 指数は0.84ポイント(0.3%)安の321.84、大証ヘラクレス指数は

4.54ポイント(0.9%)安の493.17と、それぞれ続落した。

09年3月期連結営業利益を増額修正したイー・キャッシュが値幅 制限いっぱいのストップ高。日本企業がアジア各国で行うネット通販事 業の支援に日本郵政グループの郵便事業会社などが乗り出す、と22日 付の日本経済新聞朝刊が報じ、共同組織に参加するとされたアドウェイ ズやシステムインテグレータ、デジタルガレージはそろって急伸した。

半面、予定していた第三者割当増資をいったん中止するアルデプロ がストップ安比例配分。有価証券報告書等の虚偽記載について法令違反 の事実が認められたとして、証券取引等監視委員会が金融庁に対し課徴 金納付命令を勧告したゼンテック・テクノロジー・ジャパンも安い。

--取材協力:近藤 雅岐   Editor:Shintaro Inkyo

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