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東京外為:円上昇、米金融機関のストレステスト警戒-日本貿易黒字

午前の東京外国為替市場では円が 上昇した。米金融機関のストレステスト(健全性審査)に対する警戒 感がくすぶっており、リスク投資を敬遠する動きから、高金利通貨売 り・円買い圧力が戻る格好となった。

クレディ・スイス証券経済調査部の小笠原悟ヴァイス・プレジデ ントは、米景気の後退による不良債権の増加懸念は残っているとした うえで、市場と政府の査定がかい離している可能性もあると指摘。 「リスク回避の姿勢は完全に後退しない」とみている。

ユーロ・円相場は一時1ユーロ=127円ちょうどと、前日のニュ ーヨーク時間午後遅くに付けた127円81銭から円が水準を切り上げて いる。

ドル・円相場も一時1ドル=98円21銭と、前日のニューヨーク時 間午後遅くに付けた98円73銭から円高が進んだ。

米ストレステストを警戒

米金融当局は米銀19行を対象に、景気が悪化した場合の今後2年 間の損失に対して十分な資本を備えているかを判断するストレステス トを実施し、5月4日をめどに公表する見通し。

東海東京証券金融市場部の二瓶洋トレーディンググループマネジ ャーは、信用関連コストの負担などを背景に芳しくない結果も警戒さ れると指摘。予断を許さない状況が続いているとしたうえで、「一段 の円安を見込む動きにはなりにくい」とみている。

前日の海外市場では、ガイトナー米財務長官が米金融機関の「大 部分は」必要以上の資金を保有しているとの見解を示したことを受け て、米株が反発。短期的に投資家のリスク許容度回復が期待された が、この日のアジア時間には米株価指数先物がマイナスで推移してい るほか、日本株も伸び悩む展開となっている。

市場では、ストレステストに関して「混乱が起こるというより は、結果により資本注入し、金融システムを安定化させるという話」 (ドイツ証券・深谷幸司シニア為替ストラテジスト)との指摘も聞か れている。

国内景気の「下げ止まり」期待

また、朝方には日本の貿易統計(通関ベース)が発表されたが、 3月の貿易収支は市場の予想に反して2カ月連続の黒字となった。

クレディ・スイス証の小笠原氏は、米中で生産持ち直しの兆しが 見えるなか、日本から両国向けの輸出が改善するとの観測が裏付けら れる格好になったと説明。「国内景気の下げ止まり期待から、円に上 昇圧力がかかる展開が見込まれる」としている。

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