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日本株は反発へ、米金融機関への不安が後退-景気敏感や金融に買い

東京株式相場は反発する見込み。 ガイトナー米財務長官の発言を受け、米金融機関の財務体質への不安 感がやや後退しそう。輸出関連や市況関連などの景気敏感株、金融株 などきのう売られた業種を中心に見直しの買いが入ると予想される。

日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長は、「米株高や 円安傾向、きのうの株価下落による過熱感の払しょくから、主力株中 心に買い戻しが入りそう」と予想する。値上がり銘柄数と値下がり銘 柄数の百分比を示す騰落レシオは21日、116%まで低下。17日には ことし最高の134%と、経験則では相場の過熱を示すとされる120% を上回っていた。

シカゴ先物市場(CME)の円建て日経平均先物6月物の21日 清算値は8835円で、大阪証券取引所の通常取引終値(8770円)に比 べて65円高だった。

ガイトナー長官発言

ガイトナー財務長官は21日、議会の問題資産購入計画(TAR P)監視委員会で証言し、米金融機関の大部分は必要以上の資金を保 有している、との見解を示した。また、信用市場には沈静化の兆しが あると強調。さらに同長官は、監督委員会宛ての書簡では、慎重な見 積もりとしても、TARPには金融機関の救済に必要な資金が十分あ るとも指摘している。

きのうの東京市場では、米金融機関の信用損失の拡大傾向が懸念 され、ストレステスト(健全性審査)や増資への不安感が高まった。 ガイトナー長官の発言により、きょうは金融や景気への過度の不安が やや後退する可能性がある。トヨタ自動車のほか、建設機械最大手の 米キャタピラー株の上昇も支援材料となるコマツなどの輸出関連株、 三菱商事などの市況関連株、素材株、金融株に買いが入りそう。

22日付の日本経済新聞朝刊は、ホンダの前期(2009年3月期) 連結営業利益は1500億円程度と、従来予想に比べ減益幅が100億円 程度縮小したもようと報じた。前期の減益幅縮小は、既に17日付の クレディ・スイス証券のアナリストなどが指摘していることで目新し さはないものの、不透明感の払しょくにはつながりそうだ。

米主要3指数の21日終値はS&P500種株価指数が前日比2.1% 高の850.08で終了。9日以来で最大の上昇率となった。一時は

0.7%下げる場面もあった。ダウ工業株30種平均は1.6%高の

7969.56ドル、ナスダック総合指数は2.2%高の1643.85。

上値では戻り売り圧力も

もっとも、上値では戻り売り圧力が高まる可能性もある。国際通 貨基金(IMF)は21日、信用ひっ迫が一段と進む中、不良化した ローンや証券化商品に関連した世界の損失額が来年末までに4兆1000 億ドル(約403兆円)に達する可能性があるとの見通しを示した。

東海東京証券アメリカの矢崎正シニアアナリストによると、「21 日の米国株は前日の下げ幅をすべて戻したわけではない。ストレステ ストの結果が出るまでは、一喜一憂する動きが続きそう」という。ま た、日興コーデ証の西氏も「決算も控え、後から株価を押してくれる さらなる材料が欲しい」としていた。

きょうは取引開始前には日本の3月の貿易統計が発表される。輸 出の減少ペースがどの程度鈍化しているか、がポイントとなりそう。

ディスコやイビデンが上昇見込み

個別に出ている材料では、2009年3月期の連結最終損益が従来の 赤字予想から一転黒字になったもようのディスコ、原価低減や固定費削 減努力が奏功して09年3月期の連結営業利益が従来予想比55%増とな ったもようの豊田合成が上昇しそう。JPモルガン証券が投資判断を引 き上げたイビデンや目標株価を引き上げたデンソー、クレディ・スイス 証券が格上げしたしまむらも堅調の見込み。

半面、糖尿病治療薬TAK-379の開発中止を決定した武田薬品工業、 09年3月期の連結最終赤字が予想より拡大したもようの三井化学や熊 谷組は下落が予想される。「株価はおおむね適正レベルに達した」とし て、クレディ・スイス証券がセクター判断を「ニュートラル」へ格下げ した海運株も軟調の公算。

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