コンテンツにスキップする

NY外為:ユーロ下落、1カ月ぶり安値-ECBへの懸念が深刻化(2)

20日のニューヨーク外国為替 市場では、ユーロが対ドルで下落。1カ月ぶりに1ユーロ=1.29ド ルの水準を割り込んだ。ユーロは対円でも下落。欧州中央銀行(E CB)の政策当局者間で意見不一致が深刻化しているとの憶測から、 ユーロ売りが優勢となった。

ユーロは対スイスフランでも下落。ECBのビニ・スマギ理事 は20日付のフィナンシャル・タイムズ・ドイツ版(FTD)のイン タビューで、現行1.25%の政策金利は下限に「極めて近い」との認 識を示したことが手掛かりとなった。一方、円とドルは全主要通貨 に対して上昇。逃避先としての両通貨への需要が増したことが背景。

ウェルズ・ファーゴ(ニューヨーク)の通貨ストラテジスト、 ヴァシーリ・セレブリアコフ氏は、「現状ではユーロが嫌われても 当然だ。ECBのスタンスはあいまいだし、世界的に投資家のリス ク志向が後退しており、ユーロの支援材料とはならない」と語った。 セレブリアコフ氏は、ユーロは年末までに1ユーロ=1.20ドルまで 下げるとみている。

ニューヨーク時間午後4時3分現在、ユーロは対ドルで0.9% 安の1ユーロ=1.2922ドル(前週末は同1.3044ドル)。一時は同

1.2889ドルと、3月16日以来の安値を付けた。対円では2.3%下 げ、1ユーロ=126円41銭(前週末は129円33銭)。ユーロは対 スイスフランでは0.6%下げ、1ユーロ=1.5108スイスフラン。一 方、円は対ドルで1.4%上げ、1ドル=97円83銭(前週末は同99 円16銭)。

TDセキュリティーズの主任通貨ストラテジスト、ショーン・ オズボーン氏(トロント在勤)によると、1ユーロ=1.2946ドルは 3月4日から同月19日までの8%上昇の61.8%戻し水準にあたり、 この水準を割り込むと、ユーロが「1.27ドル台半ば」まで下げる可 能性がある。

スウェーデン・クローナ

スウェーデン・クローナは対ユーロで4日続落。一時は1.9% 下げ、3月12日以来の安値を付けた。対ドルでは2.7%下げ、1ド ル=8.6869スウェーデン・クローナ。スウェーデンの中央銀行リク スバンクは21日、政策金利であるレポ金利を現行の1%から引き下 げる可能性がある。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミ スト調査では、過去最低の0.5%への利下げが見込まれている。

UBSはスウェーデン・クローナを対ドルで売ることを顧客に 推奨した。同社の通貨ストラテジスト、ブライアン・キム氏(コネ ティカット州スタンフォード在勤)は20日付の顧客リポートで、ス ウェーデン・クローナは1ドル=9スウェーデン・クローナまで下 げるとの見通しを示した。

キム氏は同リポートで、「過去を振り返ると、米国経済は英国、 アジア、ユーロ圏より先に持ち直している。産業活動が回復すれば、 ドルを含む通貨がその恩恵を受けると弊社はみている」と記述した。

円は対ニュージーランド・ドルで4.5%上げ、対オーストラリ ア・ドルで4.9%上昇した。米国の銀行損失がさらに拡大するとの 見方から株価が下げ、投資家が高利回り資産を買うとの観測が後退 したことが背景。

対円で上昇

過去2カ月では、ニュージーランド・ドルとオーストラリア・ ドルは円に対してそれぞれ15%近く上昇した。世界的に景気悪化の ペースが鈍化しつつあるとの見方から高利回り資産が買われた。

オバマ米大統領は19日、米金融機関のストレステスト(健全性 審査)の結果を受けて公的資金を追加注入する米銀には「説明責任」 を求める考えを示した。同審査では、景気が悪化した場合の今後2 年間の損失に対して、金融機関が十分な資本を備えているかどうか を判断する。米連邦準備理事会(FRB)は5月4日に審査結果を 公表する予定。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE