3月31日の海外株式・債券・為替市場(2)

(米国株を最新版に差し替えます)

○米国株:米国株式相場は反発。欧州株式相場も値上がりし、3月の 世界株式相場は2003年以来の大幅高を記録した。金融機関の貸し渋 りが解消に向かいつつあるとの見方や、月末のポートフォリオ調整に よる買いがこの日の上昇につながった。

シティグループやバンク・オブ・アメリカ(BOA)は大幅上昇。 ドル建て3カ月物LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)と同年限の 米財務省証券利回りとの格差である「TEDスプレッド」は0.99ポ イントまで縮小した。

S&P500種は今月9日以降で18%上昇。S&Pのアナリスト、 ハワード・シルバーブラット氏のデータによれば、この期間の上昇率 は1982年以降で最大。

S&P500種株価指数は前日比1.3%高の797.87。ダウ工業株30 種平均は同86.90ドル(1.2%)高の7608.92ドル。MSCIワール ド指数は1.6%上昇。

マニング・アンド・ネイピアのポートフォリオストラテジスト、 グレッグ・ウッダード氏は、「信用市場に改善がみられる。金融政策 と財政出動の効果が実体経済に波及しやすくなるだろう」と語った。 「様子見の投資資金が大量に控えているのは周知の事実であり、投資 家はいずれ、好機を逃す心配にかられるだろう」と述べた。

月間ベースのS&P500

S&P500種は3月の月間ベースで8.5%上昇と、月間では2002 年10月以降で最大の上げを記録。年初からの下落率は12%に縮小し た。シティやBOA、JPモルガン・チェースが1-2月の業績が黒 字だったことを明らかにしたのが好感された。また財務省が金融機関 の不良資産買い取り計画を発表したのも支援材料だった。

S&P500種金融株価指数はこの日6.7%高。産業別10指数のな かで上昇率最大だった。

リセッション(景気後退)脱却を図るため、米政府と米連邦準備 制度理事会(FRB)が融資や保証に費やした資金はこれまでに12 兆8000億ドル。これは昨年の米国内総生産(GDP)に迫る水準だ。

シティグループは9.5%高。BOAは13%上昇してダウ工業株 30種平均銘柄のなかで値上り率最大だった。

GM

自動車ゼネラ・モーターズ(GM)は28%安。同社は米国内の ディーラーに対して、3月の販売実績は目標値の3分の2も達成して いないことを明らかにした。

GMの債権者代表委員会の事情に詳しい関係者1人によると、G Mの社債保有者は、債務の交換が破たん回避につながるか懐疑的だ。 政府が提示した猶予期間は十分ではないとみているという。

アルミ生産のアルコアは上昇。英豪系BHPビリトンによる買収 観測が手掛かりだった。サザン・クロス・エクィティーズのチャーリ ー・エイトケン氏は「BHPにとってアルコアは最適な相手だ」と述 べた。

午前に発表された経済統計が景気の弱さを示す結果だったにもか かわらず、この日の株は上昇した。全米20都市を対象にした1月の 米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅 価格指数は、前年同月比で19%低下し、2003年9月以来の最低を記 録した。

また、米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した3月 の米消費者信頼感指数は市場予想を下回る結果だった。

○米国債:米国債相場は上昇。シカゴ地区の製造業景況指数が6カ月 連続で業況縮小を示したほか、住宅価格が予想以上に下落したことが 買いにつながった。

消費者信頼感指数が統計上最低水準付近にとどまったことから、 米国債相場は朝方の下げを消して上昇に転じた。年初来の米国債パフ ォーマンスは1996年以降で最悪。米政府が経済成長の再開を図るな か、過去最大規模の米国債発行とさらなる増発観測が投資意欲を損な っている。

バークレイズ・キャピタルの金利ストラテジスト、マイケル・ポ ンド氏(ニューヨーク在勤)は、「統計の内容はかなり悪い。この数 週間にみられた経済指標の好転に、市場は若干勇み足になったよう だ」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後3時45分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)下げて2.71%。10年債(表面利率

2.75%、2019年2月償還)価格は8/32上昇して100 17 /32。

メリルリンチの米国債マスター指数によると、第1四半期の米国 債リターンは1.7%のマイナス。昨年は14.9%のプラスだった。

弱い統計相次ぐ

全米20都市を対象にした1月の米スタンダード・アンド・プア ーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で19% 低下と、01年の集計開始以来で最大の落ち込みを記録した。前月は

18.6%低下した。

シカゴ購買部協会が発表した3月のシカゴ地区の製造業景況指数 (季節調整済み)は31.4と、前月の34.2から低下した。ブルームバ ーグ・ニュースがまとめたエコノミスト59人の予想中央値は34.3だ った。製造業活動の拡大と縮小の境目である50を6カ月連続で大幅 に下回った。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した3月の米消 費者信頼感指数は26と前月の25.3(速報値は25)から小幅上昇した ものの、依然として低水準にとどまった。前月の数値は1967年の統 計開始以来で最低だった。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によると、 米労働省が4月3日に発表する3月の雇用統計では、非農業部門雇用 者数が4カ月連続で65万人以上の減少を記録すると予想されている。

米国株式市場ではS&P500種株価指数が一時1.8%高で推移。 前日は自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)の破産懸念が再燃し、

3.5%下落し、3週間ぶりの大幅安だった。

RBCキャピタル・マーケッツの米国債トレーディング責任者、 トーマス・トゥッチ氏は、「こうした状況は景気の好転、もしくは株 価の好転を裏付けるものではないため、投資資金は株以外に流出して いる」と指摘。「非農業部門雇用者数は相当厳しい数字になるはずだ。 失業率はまた上昇するだろう」と続けた。

買い取りプログラム

米連邦準備制度理事会(FRB)は消費者の借り入れ金利押し下 げえを目的とした最大3000億ドルの米国債買い取りプログラムに基 づき、30日に25億ドル相当を買い取った。

フレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)によると、先週の住宅 ローン30年物固定金利は4.85%に低下し、同社が37年前に記録を まとめ始めて以来の最低を記録した。同金利の10年物米国債に対す る上乗せは約2.13ポイント。昨年12月の3.06ポイントから縮小し た。

FRBの次回米国債買い切りオペは4月1日に予定。2012年5 月から2013年8月に償還期限を迎える米国債が対象となる。2日に は2013年9月から2016年2月に償還期限を迎える米国債を買い取る。

○NY外為:ニューヨーク外国為替市場では円が対ドルで3週間ぶり 安値まで下落。四半期ベースでは2001年以来の大幅安となった。麻 生太郎首相が日本は依然として危機的状況にあると発言したことが円 売りを誘った。

円とドルは大半の主要通貨に対して下落。株価の上昇を受けて、 両通貨の安全逃避先としての魅力が薄れた。メキシコ・ペソはドルに 対して月間ベースで14年ぶりの大幅上昇となった。カルデロン大統 領が外貨準備の縮小を食い止めるため、国際通貨基金(IMF)に最 大400億ドルの融資を求める可能性があると発言したことがきっかけ。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロンの戦略ディレクター、サマ ルジット・シャンカー氏(ボストン在勤)は「市場は一時的にリスク 志向を取り戻している」と指摘。「日本の投資家も、利回りが低く、 その割にリターンの保証も得られない国内資産よりも、国外資産の買 いに向かっている」と語った。

ニューヨーク時間午後4時2分現在、円は対ドルで1.8%下げ、 1ドル=98円99銭(前日は同97円26銭)。一時は同99円36銭と、 5日以来の安値を付けた。円は対ユーロでは2.5%下げ、1ユーロ= 131円51銭(前日は同128円36銭)。30日には一時、同126円42銭 と、16日以来の高値を付ける場面も見られた。ドルは対ユーロでは

0.6%下げ、1ユーロ=1.3282ドル(前日は同1.3199ドル)。

チリ・ペソはドルに対して四半期ベースで9.5%上昇した。ブル ームバーグの調査によると、171通貨中で最も堅調だった。チリ中銀 は12日、政策金利を2.5ポイント引き下げ2.25%とした。同中銀は また、ペソ下落を抑制するため30億ドルの外貨売り介入を実施して いる。

麻生首相と日本経済

麻生太郎首相はこの日、4月中旬までのできるだけ早い時期に追 加経済対策を策定することを指示したものの、夕方の記者会見で詳細 を明らかにしなかった。総務省が発表した労働力調査によると、2月 の完全失業率(季節調整済み)は4.4%と、前月から0.3ポイント上 昇し、2006年1月以来の高水準となった。

オーストラリア・ドルとニュージーランド・ドルが対円で上昇。 S&P500種株価指数が1.3%上昇したことで、日本の投資家が国外 の高利回り資産を買うとの思惑が背景となった。円は対オーストラリ ア・ドルで2.8%下げ、対ニュージーランド・ドルでは2.6%下落し た。

日本の政策金利が0.1%であるのに対し、オーストラリアは同

3.25%、ニュージーランドは同3%、またユーロは1.5%となってい る。

○英国債:英国債相場は上昇。10年債利回りは1週間ぶり低水準を 付けた。

2年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)低下し1.17%。同国債(表面利率4.25%、2011年3月償 還)価格は0.03ポイント上げ105.86。10年債利回りも2bp低下し

3.16%となった。

メリルリンチのデータによれば、1-3月期の英国債投資は

0.8%のマイナス。これに対し、同時期の米国債投資は1.7%の損失 だった。

○欧州債:欧州債市場ではドイツ国債相場が上昇。ドイツの失業率が 約1年ぶり高水準となったほか、ユーロ圏のインフレ率が3月に統計 開始以来で最低の水準に落ち込んだことが材料視された。独2年債相 場は四半期ベースで3期連続のプラスとなった。

1-3月期に独2年債利回りは0.5ポイント低下した。昨年4- 6月期以来のマイナスに向かっていた独10年債相場は下げ幅を縮小 した。ドイツ銀行のヒューゴ・バンチガー最高リスク責任者(CR O)は30日、世界的な信用危機が「終結には程遠い」状況であると の認識を示した。

コメルツ銀行の債券ストラテジスト、ペーター・ミューラー氏 (フランクフルト在勤)は「インフレは主に短期債に影響を及ぼした。 インフレ率が低下すれば、欧州中央銀行(ECB)の利下げ余地がよ り拡大する」と語った。

ロンドン時間午後4時半現在、独2年債利回りは前日比3ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)低下し1.23%となった。昨年 末時点は1.76%だった。同国債(表面利率1.25%、2011年3月償 還)価格は前日比0.06ポイント上げ100.04。独10年債利回りは

2.99%と、前日を3bp下回った。四半期ベースでは4bp上げた。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)によれば、3月のユ ーロ圏消費者物価指数は前年同月比0.6%上昇と、2月の1.2%上昇 から伸びが鈍化。エコノミストを対象にした調査の中央値では0.7% 上昇と見込まれていた。

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