債券軟調、追加経済対策による国債増発観測で-10年は1.34%(終了)

債券相場は軟調(利回りは上昇)。 前日の米国債相場上昇などを受けて買いが先行したものの、追加経済対 策策定による国債増発への警戒感から売り優勢の展開となった。2008 年度末の先物中心限月終値は、前年度比で3年ぶりに下落した。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比7銭高の138円37銭で 寄り付き、すぐに138円40銭まで上昇した。その後は徐々に水準を切 り下げ、一時は138円3銭と中心限月で昨年11月14日以来、約4カ月 半ぶりの安値をつけた。結局、15銭安の138円15銭で終了した。6月 物の日中売買高は1兆6463億円。

中心限月の終値は、前年度末終値(140円52銭)比で2円37銭の 値下がりとなり、3年ぶりの下落となった。

新光証券チーフ債券ストラテジストの三浦哲也氏は、「追加経済対 策などを後付け材料にして上値が重い状況。麻生太郎首相が財源に関し て『赤字国債も辞さない』と発言したと報じられているが、実際にどの くらい国債が増えるのか分からず、消化が難しい」と述べた。

麻生首相は、国会内で公明党の太田昭宏代表ら自民、公明両党幹部 、与謝野馨財務・金融・経済財政担当相らと会談し、4月中旬までので きるだけ早い時期に追加経済対策を策定するよう指示した。財源が不足 する場合は、赤字国債の発行も辞さない考えも表明した。

市場では、「無利子国債の話も出ており、景気実態が悪いことから 当局の経済対策が膨らまざるを得ないことを考慮すると、このあたりが 長期金利の落ち着く水準と言えるのではないか」(三菱東京UFJ銀行 円貨資金証券部副部長の峯島泰樹氏)との声も聞かれた。

新発10年債利回りは1.34%

現物債市場で、新発10年物の299回債利回りは、前日比0.5ベー シスポイント(bp)高い1.33%で取引開始後、いったんは横ばいの

1.325%に低下した。その後は徐々に水準を切り上げ、1.5bp高い

1.34%まで上昇、2月9日以来の高水準をつけた。前年度末の終値は

1.275%だった。

超長期債も下落。新発20年債利回りは前日比2bp高い1.945%、 新発30年債利回りは1bp高い2.03%で推移している。

住友生命保険の橋本孝平債券運用室長は、「追加経済対策策定が正 式に指示された。新しい材料ではないが、期初は弱含みのスタートにな りそうだ」と語った。

消費支出12カ月連続減

2月の家計調査で2人以上の世帯の消費支出は前年同月比3.5%減 と12カ月連続で減少した。市場予想は同4.7%減だった。「1-3月 期国内総生産(GDP)の実質個人消費は2四半期連続の前期比マイナ スとなるだろう」(モルガン・スタンレー証券チーフエコノミストの佐 藤健裕氏)との見方が多い。

また、2月の新設住宅着工は前年比24.9%減少となり、3カ月連 続の減少となった。年率で86万6000戸。市場予想は前年比17.7%減 少の年率95万戸だった。カリヨン証券チーフエコノミストの加藤進氏 は、「1-3月期のGDPでの実質住宅投資は前期比で3四半期ぶりの マイナスになる可能性が高い」と予想している。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE