TB堅調、日銀の潤沢資金継続を期待-増発下で期初の需要見極めも

短期金融市場の国庫短期証券(T B)相場は堅調(利回りは低下)。発行額が増加していくなかで、期 末を越えても日本銀行による潤沢な資金供給が継続されるとの期待が 強い。あすの3カ月物入札で、期初の投資家の需要を見極める姿勢も ある。

TBは、新発3カ月物13回債や2カ月物11回債の在庫不足が指摘 され、4月や5月償還銘柄も投資家の需要に対して売り物が乏しい。 3カ月物9回債が前回取引された水準より1.5ベーシスポイント(bp) 低い0.235%、6カ月物8回債も1bp低い0.240%で推移した。

期末受け渡し分から投資家の需要が強まり、受け渡し日が新年度に 入っても散発的な買いが続いている。資金手当てのレポ(現金担保付 債券貸借)が0.11%前後と下限域で推移しており、ディーラーは十分 な利ざやが抜ける状況にある。

国内証券のトレーダーは、大量発行が続くTBを消化していかなけ ればならないことを考えると、日銀は4月に入っても足元金利を低く 抑えるとみる。

増発と入札ラッシュ

TBは毎週の発行額が5兆1000億円と、量的緩和時以来の高水準。 2月の相場では、投資家の買い控えで利回りが日銀補完貸付(ロンバ ート型貸出)金利0.3%を上回る場面もあった。しかし、その後は日銀 の潤沢な資金供給でレポやTB利回りを押し下げ、期末を波乱なく乗 り越えた。

ただ、別の国内証券のトレーダーは、TBの買いがどんどん強くな る状況でもないという。あす実施される新年度1回目のTB3カ月物 入札は、発行額が5兆4000億円まで拡大される。来週は6カ月物、3 カ月物、2カ月物の入札ラッシュも控える。

あすの入札について、0.25%でしっかりした需要を指摘する声もあ れば、同水準から利回りが流れるとの予想もあるが、「銀行の買いが 戻ってくるか」(東短リサーチ・寺田寿明研究員)も大きな焦点。銀 行の需要が償還額の乗り換えにとどまれば、いったん軽くなったディ ーラーの持ち高も再び積み上がってくる。

TBの安定消化

日銀はTB3カ月物入札の翌営業日にTB買い切りオペを実施して おり、19日から毎週の買い入れ額も1000億円増の5000億円に引き上げ た。市場では一段の買い切り増額を予想する声も出ている。

年明け1月の相場では、ディーラーが積極的に応札した反動で利回 りが急上昇した経緯もあり、期初は慎重な応札になる可能性もある。 ただ、レポの低位安定や日銀の資金供給に対する安心感があれば、デ ィーラーも在庫を積み上げることができる。

日銀が午後に実施した全店共通担保オペ6000億円(4月1日-7 日)の最低落札金利は0.13%、平均落札金利は0.137%。午前の国債買 い現先オペ1兆円(4月2日-9日)の最低金利は0.12%、平均金利 は0.122%と、期初の資金調達金利は低水準で推移している。

国内証券のトレーダーからは、レポを低水準に抑え、利ざやが抜け る利回り曲線を維持することが日銀の市場機能維持だとの声も聞かれ る。大量発行下で投資家の需要が増えない場合、ディーラーの協力な くしてはTBの安定消化も難しい。

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