OSG株反発、四半期黒字で過度の不安和らぐ-工具厳しく通期は減額

切削工具大手のOSGの株価が反 発。第1四半期(2008年12月-09年2月)決算で営業黒字を確保し たことで、過度の業績警戒感が和らいだ。自動車向けを中心に主力の精 密切削工具の需要が落ち込み、今通期(09 年11月期)の業績計画に 関しては減額修正したが、1株純資産(667円)を下回る現状で、すで に株価には反映済みと見られた。

株価は前日比0.9%安の571円と続落して始まったものの、徐々 に戻してプラスに転じた後は、一時8.5%高の625円まであった。均 衡表チャートを見ると、2カ月近く続いた500円付近のもみ合い状況 から脱し、前週24日には抵抗帯となるいわゆる「雲」に突入、次の展 開を探る形状となっている。

東海東京調査センターの大平光行シニアアナリストは、主要取引 先である自動車メーカーの生産調整が急速に進んだため、第1四半期は 営業赤字への転落もあり得ると警戒していたという。しかし、「悪影響 は想定ほど大きくなく、黒字を確保できたことはポジティブ・サプライ ズ」と話した。OSGが30日発表した第1四半期の連結営業利益は、 前年同期比 81%減の6億9000万円だった。

底入れ見えず、期待の航空向けも伸び悩み

一方、会社側では今通期の業績予想については下方修正した。連結 営業損益は21億円の赤字(前期は74億円の赤字)を計画。従来予想 は28億円の黒字で、一転して赤字に転落する見通し。国内外の自動車 市場の縮小で、売り上げの過半を占める切削工具の販売に回復の兆しが 見えない。金型向けエンドミルの落ち込みも想定以上という。

OSG経営戦略センターの鈴木信史氏によると、第1四半期で固定 費を約9億7000万円削減するなどコスト圧縮は計画通り進んでいるが、 「受注・売り上げの急減で固定比率はむしろ上昇している」。工具需要 の回復時期については、「期初の段階で今年4月辺りと見ていたが、現 時点でまだ底入れ感はない」(同氏)そうだ。

また同社では今期、航空機業界向け工具での受注増を期待してい たが、「米ボーイングが次世代中型機『787』(通称ドリームライナ ー)の初号機納入時期を延期している影響で、受注がなかなか伸びな い」と、 鈴木氏は話している。

ただ会社側計画について、東海東京調査の大平氏は「期初に需要見 通しが全くつかない中で、ほぼ盲目的に作成され、その後に経営環境が 大きく悪化したことを勘案すれば、今回の下方修正幅も想定の範囲内」 と受け止めていた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE