東京外為:円下落、株反発でリスク回避緩和-年度末の売り需要も(2)

午前の東京外国為替市場では円が下 落。米株価指数先物や日本株の反発を背景に投資家のリスク回避姿勢が 弱まるとの見方が強まり、これまで逃避目的で買っていた円を巻き戻す 動きが優勢となった。また、年度末に絡んだ国内実需筋の円売り需要も 指摘され、円は前日の急伸前の水準まで値を戻した。

ユーロ・円相場は一時、1ユーロ=130円10銭まで円売りが進行。 前日には米自動車大手の破たん懸念から今月16日以来の水準となる 126円42銭までユーロ安・円高が進んでいた。

ドル・円相場も前日に1週間ぶり円高値となる1ドル=95円96 銭を付けたが、この日の東京市場では98円30銭まで値を戻している。

みずほコーポレート銀行国際為替部の竪智司参事役は、「きょうは 期末日ということで公示仲値にかけて大きなドル買い需要があるのでは ないかという共通した見方がある」と説明。その上で、ドル・円相場は 非常に方向感がつかみにくい状況で、今後は「米国の重要経済指標やあ すの日銀短観、木曜の欧州中央銀行(ECB)理事会と金融サミットと いった一連の重要材料を見極めた上で来週以降、方向感が出るかどうか を探っていく展開になる」とみている。

株反発でリスク回避緩和

前日の米国株の急落を受け、31日の東京株式相場は小安く始まった が、その後プラスに転換。自民党の国際金融危機対応プロジェクトチー ムが金融証券市場への追加対策をまとめたことなどが支援材料となって いる。

また、24時間取引のGLOBEX(シカゴ先物取引システム)の米 株価指数先物もプラス圏で推移。株価の反発で、米国の自動車業界支援 をめぐる不透明感や金融不安を背景に強まっていた市場のリスク回避志 向はいったん和らぐ格好となっている。

日米欧の弱気材料が綱引きか

一方、今週は米国でISM(米供給管理協会)製造業景況指数や雇 用統計など重要指標の発表が相次ぐ。先週は金融安定化策の前進期待に 加え、住宅関連などの経済指標が事前予想を上回ったことが米国株の上 昇を支える要因となっただけに、予想を大幅に下回る数字が続けば、株 価の下押し圧力が強まる可能性がある。

また、日本では4月1日に日本銀行の企業短期経済観測調査(日銀 短観、3月調査)が公表されるが、企業の業況感の大幅悪化は円の重し となりそうだ。

さらに4月2日にはECBが定例理事会を開くほか、ロンドンで20 カ国・地域(G20)首脳会議(金融サミット)が開催される。

ECBについては、0.5ポイントの利下げに関してはすでに織り込 み済みとの見方も多く、市場の関心は英米に続く量的緩和の導入に集ま っている。また、前日には米格付け会社スタンダード・アンド・プアー ズ(S&P)がハンガリーとアイルランドの格下げを発表。中東欧不安 など「ユーロの売り材料があらためて増えた感がある」(ロイヤル・バ ンク・オブ・スコットランドのヘッド・オブFXストラテジー・ジャパ ンの山本雅文氏)なか、ユーロの下落リスクもくすぶる。

ユーロ・ドルは前日に一時、1ユーロ=1.3114ドルと今月18日以 来の水準までユーロ安が進行。この日の東京市場では対円でのユーロ買 いが波及し、1.32ドル台半ばまで値を戻している。

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