自民:市場から株式直接購入、仕組みを整備-追加対策を策定(3)

自民党の国際金融危機対応プロジ ェクトチーム(座長・柳沢伯夫元金融相)は31日、世界同時不況を踏 まえた金融証券市場への追加対策をまとめた。株価対策では、100年 に一度とも言われる極めて不安定な経済情勢の下での「臨時・異例の 措置」として、政府の関係機関に市場から株式等を買い取る仕組みを 整備することなどを提唱した。

日本の代表的な株価指数であるTOPIXの株価純資産倍率は昨 年10月以降、事業を継続するよりも解散した方が株主の利益になる可 能性がある1倍割れを断続的に示している。

プロジェクトチームは、公的資金による株式の直接購入の目的に ついて「株価が株価純資産倍率などの指標から見て異常な水準となり、 しかもその状況が相当期間継続するような例外的な状況が生じること もあり得ないとは言い切れない」とし、セーフティーネット(安全網) を整備し、国民経済を破局から守ることが求められるとしている。

会合後、柳沢座長は、市場からの株式等を買い取る政府関係機関 について「イメージは難しく、もうちょっと検討が必要」であると指 摘。買い取り対象については「ETF(上場投資信託)を念頭に置い ており、銘柄は考えていない」とした上で、「あくまでセーフティーネ ットであり、抜かずの宝刀だ」と慎重な姿勢を示した。

銀行等保有株式取得機構の買い取り対象の拡大では、金融機関か ら優先株(出資証券)やETF、J-REIT(不動産投資信託)を 追加するとともに、事業法人からの買い取り対象に金融機関が発行し た優先株を加えることも打ち出した。

会計・税務面では、株式や債券などの時価が取得価格(簿価)よ り50%以上下落した場合に損金算入できる基準を明確にすることを 明記した。企業は保有する有価証券の評価損を税務上の費用と見なす ことで法人税を軽減できるようにする。時価会計では、国際的な動向 を注視して変更がある場合は迅速に対応するべきと指摘した。

日本政策投資銀行の機能強化では、中堅・大企業向け貸付枠を大 幅に拡大する。政府は政投銀の自己資本の低下を補うため追加出資を 行い、その実現のため法改正を行うことも盛り込んだ。その際、政府 が100%保有する同行の全株式を2013 15年をめどに売却する完全民 営化の時期について計画を見直す。

住宅・土地金融の円滑化策としては、住宅金融支援機構の住宅ロ ーンについて頭金を不要とするなど借り入れ条件の緩和策や、民間事 業者による都市開発資金を円滑化するため都市再生機構などに必要な 財政支援を行うほか、J-REITへの資金供給を促す官民一体のフ ァンド創設などをうたっている。

--共同取材 東京 下土井京子 Editors: Hidekiyo Sakihama

Shintaro Inkyo

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