2月現金給与総額は2.7%減、製造業残業時間は過去最大の減少率

2月の1人当たりの現金給与総額 は9カ月連続で減少した。世界的な景気悪化に伴う製造業の大幅減産 などで残業時間が減少し、残業代が大きく減少したことが響いた。製 造業の残業時間は前年同月比47.7%減と、過去最大の減少率を更新し た。

厚生労働省が31日発表した2月の毎月勤労統計調査(速報値)に よると、従業員5人以上の事業所の1人当たりの現金給与総額は前年 同月比2.7%減の26万5701円だった。今回はサンプルの入れ替えに 伴い、前年比の増減率などが過去にさかのぼって改定されたが、2.7% 減は今年1月と並び、2004年3月以来の大幅な減少率。ブルームバー グの事前調査によると、エコノミスト9人の予想中央値は1.5%減だ った。

現金給与総額は製造業の減産による残業時間の減少を反映し、下 落基調が鮮明となっている。2月の鉱工業生産指数は5カ月連続で低 下し、下落率は過去最大を記録した1月(同10.2%減)から縮小した ものの、過去3番目の大きさだった。また、2月の国内四輪車生産台 数は前年同月比56.2%減と、4カ月連続して下落率の記録を更新した。

バークレイズ・キャピタル証券の森田京平チーフエコノミストは 統計発表前のリポートで、「雇用の厳しさと賃金の下落が09年いっぱ い続く可能性が高い」と指摘。「09年の負け組は家計となりそうだ」 との見方を示した。

今春の労使交渉では、業績悪化を背景に自動車大手や電機大手で は賃上げの見送りや一時金(ボーナス)の減額回答が相次いだ。トヨ タ自動車、ホンダともに賃上げ見送りは4年ぶり。一時金の減額回答 は、トヨタが10年ぶり、ホンダが3年ぶりとなる。

残業代は18.5%減

2月の1人当たりの現金給与総額のうち、基本給などの所定内給 与は前年同月比1.0%減の24万6491円と、7カ月連続の減少となっ た。所定外給与(残業代)は18.5%減の1万6258円と7カ月連続で 減少し、減少率は1990年の現行調査開始以来最大となった。これらを 合わせた「決まって支給する給与」(定期給与)は2.4%減の26万2749 円と、7カ月連続で減少した。ボーナスなど特別に支払われた給与は

22.0%減の2952円だった。

常用労働者数は前年同月比0.5%増となった。一般労働者は前年 と同水準、パートタイムは2.1%増だった。

一方、同時に発表された08年の年末賞与は前年比1.0%増の42 万4437円となり、2年ぶりに増加した。

厚生労働省は、1月分調査で調査対象の事業所の入れ替えを行っ たことを受け、賃金指数、労働時間指数、常用雇用指数とその増減率 のほか、所定外給与、特別に支払われた給与、賞与の増減率を過去に さかのぼって改定した。

--共同取材 Toru Fujioka Editor:Hitoshi Ozawa、Masaru Aoki

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