M&Aのディールメーカーは望み捨てず-09年は6年ぶり低水準へ

今年のM&A(企業の合併・買収) は2003年以来の低調になると予想されるなか、エバーコア・パートナ ーズのロジャー・アルトマン氏やモルガン・スタンレーのロバート・ キンドラー氏といったウォール街の有力ディールメーカーらは真価を 問われることになりそうだ。

ブルームバーグがまとめたデータによると、今年1月1日以降に 発表されたM&Aの総額は4220億ドルと、前年同期を16%下回って いる。1月の米国の調査では、企業経営者の景況感は過去30年で最低 水準だったことが示されており、融資を受けられるのは財務基盤の最 も強い企業に限られている。

JPモルガン・チェースで北米M&A担当共同責任者を務めるジ ェフリー・スチュート氏は「M&A業界では、09年は信じられないほ ど困難な年になると認識されている」と述べた。JPモルガンは今年 のM&A助言ランキングで2位。同氏は、今四半期のM&Aで2番目 の規模だったメルクによるシェリング・プラウの買収450億ドルでメ ルク側の顧問を務めた。

M&Aビジネスは従来、ウォール街の金融機関にとってはドル箱 の一つだったが、世界的な金融危機でレバレッジド・バイアウト(L BO)の大半が融資を確保できなくなり、08年のM&Aは38%減少し た。ただ、英バークレイズ傘下のバークレイズ・キャピタルのM&A 責任者、ポール・パーカー氏によると、株式相場の回復の兆しを背景 に、手元資金の潤沢な企業がテクノロジー業界や天然資源業界の割安 企業の買収を目指すとみられ、年内には取引が増え始める可能性もあ る。

モルガン・スタンレーのM&A責任者、キンドラー氏は「今年の M&Aの総額はドルベースで08年を大きく下回る可能性が高いもの の、年内にM&Aの動きがかなりの水準に戻ると期待できる兆候が多 少ある」と指摘した。モルガン・スタンレーは1-3月(第1四半期) のM&A助言ランキングで首位。

事情に詳しい複数の関係者が今月23日に明らかにしたところに よれば、IBMはサーバー大手サン・マイクロシステムズを約75億ド ルで買収する方向で交渉中。半導体大手インテルやネットワーク機器 大手シスコシステムズは株式や債券の発行を通じて手元資金を拡充し ている。ヘルスケア業界では、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J &J)と英グラクソ・スミスクラインが買収を模索していることを明 らかにしている。

-- With reporting by Ambereen Choudhury in London and Serena Saitto in New York. Editors: Katherine Snyder, Dan Reichl.

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