アイルランド、S&Pの「トリプルA」格付け失う-財政赤字拡大で

米格付け会社スタンダード・ア ンド・プアーズ(S&P)は30日、アイルランドの格付けを最上級 の「AAA」から1段階引き下げ「AA+」とした。世界的な信用危 機を受けて借り入れコストが上昇し、財政赤字が膨らんだことが背景。 S&Pによるユーロ参加国の格下げは今年4回目。

S&Pの30日の発表資料によると、格付け見通しは「ネガティ ブ(弱含み)」。アイルランドの格付けは2001年10月以降「AA A」だった。

同社のロンドン在勤アナリスト、トレバー・カリナン氏とフラン ク・ギル氏は同日付リポートで、「アイルランドの国家財政の悪化を 是正するには、現在の政府計画に反映されているよりも大規模な持続 的努力が数年にわたって必要になる公算が大きい」と分析した。

ユーロ圏では、低迷する景気のてこ入れや世界的な信用危機から 打撃を受けた銀行の救済に向けて、各国政府が借り入れを増大させて いる。S&Pは今年1月、スペインとポルトガル、ギリシャを格下げ していた。欧州委員会は1月、アイルランドの財政赤字が今年、国内 総生産(GDP)比で11%と、欧州連合(EU)が認める上限のほ ぼ4倍に拡大する可能性があると予測していた。

CMAデータビジョンのクレジット・デフォルト・スワップ(C DS)価格情報によると、アイルランド国債の保証コストは31ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、252bp。2月17 日には過去最高の396bpを付けていた。保証コストの上昇は信用の 質が劣化したとの認識を示唆する。

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