日本株はじり安、米銀不安や信用警戒で金融や不動産売り-海運も下落

午前の東京株式相場はじり安展開。 米銀行の業績不安から、みずほフィナンシャルグループなど金融株が安 い。破たん企業の増加による信用警戒で不動産株も下げ、運賃市況下落 による業績不透明感から海運株は下げが大きくなっている。

東海東京証券の倉持宏朗エクイティ部部長(株式トレーディング業 務統括)によると、「米金融トップの発言を受け、ストレステスト(健 全性審査)の内容を見極めたいとのムードがある」という。相場全体の 戻りが急ピッチだったことで、「テクニカル指標の過熱感も重し」と話 している。

午前10時9分時点の日経平均株価は前週末比81円59銭(1%) 安の8545円38銭、TOPIXは7.25ポイント(0.9%)安の

817.28。売買高は5億5885万株。

騰落レシオは過熱圏示唆

朝方は日経平均、TOPIXとも小動きで始まったが、その後は相 場全体の過熱感への警戒もあり、次第に売りが優勢となっている。投資 家の心理状況を表す東証1部の騰落レシオは26日には121%まで上昇 し、27日は119%だった。経験的には70%以下が「売られ過ぎ」、 120%以上が「過熱気味」とされる。

JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者 (CEO)やバンク・オブ・アメリカ(BOA)のケネス・ルイスCE Oはともに、3月の業績状況は1、2月に比べて厳しいと発言した。先 週末の米国株市場で金融株が売られた流れを引き継ぎ、週明けの東京市 場では銀行や保険、証券・商品先物取引などには売りが出やすい状況だ。

また、マンションや戸建不動産販売・仲介のアゼルは、30日に破 産手続き開始の申し立てを決議した。東証と大証が株式売買を終日停止、 5月1日に上場廃止にすることを決定。信用警戒や収益環境の厳しさか ら、不動産株は下げが大きくなっている。

3月指標の方向性次第

朝方発表された2月の鉱工業生産は、前月比でマイナス9.4%(前 回はマイナス10.2%)となった。ブルームバーグ・ニュースの事前調 査では、前月比でマイナス9.1%が予想されていた。3月の製造工業生 産予測調査はプラス2.9%、4月はプラス3.1%。

立花証券の平野憲一執行役員は、「2月の鉱工業生産は予想より悪 かったが、1月ほどの落ち込みではなかった。今週は経済指標が目白押 しで、3月も同じ傾向を示すかどうかで相場の方向が決まりそうだ」と 話している。

日東電が大幅安、環境関連は急伸

東証1部の値上がり銘柄数は864、値下がりは706。個別では、業 績予想を引き下げた日東電工が大幅安となり、米格付け会社ムーディー ズが27日に格付けを「Baa2」へ格下げすると発表した武富士も安 い。川崎汽船や商船三井などは東証1部値下がり率上位となっている。

半面、日本板硝子やジーエス・ユアサ コーポレーション、古河ス カイなど、太陽電池やハイブリッド車などを手掛ける環境関連株は急伸。 日本政府が4月にまとめる経済成長戦略では低炭素革命に向けた取り組 みが強化される、と28日付の日本経済新聞朝刊が報じている。11期連 続最高益更新の見込みで、野村証券金融経済研究所が格上げしたニトリ は大幅高。

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