バンカーは受けて立つ-G20控えた抗議行動に、ひるまず戦う覚悟

保険会社の取締役を務めるグレア ム・ウィリアムズ氏(66)は、ロンドンの金融街の機能を今週麻痺さ せようと画策するグループに対して言いたいことがある。そのメッセ ージは「バンカーだって戦える」だ。

ロンドン市当局は金融街で働くビジネスマンらに、抗議グループ との衝突を避けるためカジュアルな服装を呼び掛けたが、一部のバン カーやブローカーはバリバリのスーツ姿できちっとネクタイを締めて 出勤すると明言している。ウィリアムズ氏は「われわれの多くはラグ ビーやボクシングをやっていた。スーツを着ているからといって個人 を攻撃するようなことがあれば、こちらも対応する」と話している。

抗議グループはロンドンで4月2日に開催される20カ国・地域 (G20)首脳会合(金融サミッット)の機会をとらえ、今回の危機に ついてロンドン金融業界の責任を問いたい考えで、ロンドン証券取引 所やイングランド銀行(英中央銀行)、米銀JPモルガン・チェースの 欧州本部のあるロンドン中心部への出勤阻止を目指し抗議行動を展開 する計画。警察当局の見積もりでは、約1500人が参加する見込みだ。 決行予定の4月1日にちなみ、「エープリルフール」ならぬ「フィナン シャルフール(金融の愚か者)」の日と銘打っている。

ロンドン警視庁は抗議グループが混乱を引き起こすことを狙って いると警戒する。ロンドン商工会議所は金融街の従業員らに出勤の時 間をずらすことや会合の中止、スーツを着ないことなどを推奨したが、 日本語の「背広」の語源とまで言われる仕立て屋街サビル・ローを擁 するロンドンのバンカーがドレスコードでそう簡単に譲歩することな どなさそうだ。

一方、金融機関とその従業員への批判はエスカレートしており、 先週には実質国有化されたロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・ グループのフレッド・グッドウィン前最高経営責任者(CEO)のエ ディンバラの自宅が襲撃される事件も起きた。迎え撃つロンドン金融 街シティーの従業員数は約30万人(市警察当局のデータ)。

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