米国債(27日):週間で軟調、大型入札が圧迫-買い取りが下支え(2)

今週の米国債相場は下落。株式市 場の堅調と過去最大の米国債入札(総額980億ドル)が圧迫要因とな った。

米連邦準備制度理事会(FRB)はこの日、75億ドルの米国債を 買い取った。初回の買い取りと合わせて今週は総額150億ドルの買い 取りを実施、米国債相場の下値を支えた。同プログラムは期間6カ月で 最大3000億ドル購入する。米国株式市場ではS&P500種株価指数が 週間ベースで6.2%上昇した。

スタイフェル・ニコラスのボルティモア部門で政府債トレーディ ング責任者を務めるマーティン・ミッチェル氏は、「今週の値動きには やや失望させられた。米連邦公開市場委員会(FOMC)が量的緩和を 発表してからの値上がり分の半分は消えてしまった」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後3時15分現在、10年債利回りは前週末比13ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上昇して2.76%。10年債(表面利率

2.75%、2019年2月償還)価格は1 4/32下げて99 29/32。

一方、30年債利回りは前週末比2bp低下し3.65%。30日の次 回FRB買い取りでは30年債が対象になることから、買いが入った。

キャンター・フィッツジェラルドの金利責任者、ブライアン・エ ドモンズ氏(ニューヨーク在勤)は、「来週は30年債が買い取られる ことから、相場は明るい展開になってきた」と述べた。

買い取りプログラム

メリルリンチの米国債マスター指数によると、26日までの1週間 の米国債リターンは0.2%のマイナスだった。

年初来の米国債のパフォーマンスは1996年以降で最悪。リセッシ ョン(景気後退)脱却を図るためにオバマ政権は過去最大の米国債発行 を進め、市場ではインフレ加速の懸念が強まっていることが背景。メリ ルリンチの指数によると、第1四半期の米国債リターンは1.9%のマイ ナス。1996年第1四半期の2.3%マイナス以来で最悪のパフォーマン スになっている。

FRBは来週、2026年8月から2039年2月に償還期限を迎える 米国債を30日に、2012年5月から2013年8月に償還期限を迎える米 国債を4月1日に、2013年9月から2016年2月に償還期限を迎える 米国債を同月2日に買い取る。

「力ずくで金利押し下げ」

FRBが消費者の借り入れ金利の押し下げを図る中、住宅ローン 金利は低下。フレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)が26日発表し たところによると、30年物固定金利は今週4.85%に低下し、同社が記 録を開始した1971年以降で最低を記録した。

ゴールドマン・サックス・グループの推計によると、今年の国債 発行額はほぼ3倍に増加し、過去最大の2兆5000億ドルに達する見通 し。

ウェルズ・ファーゴ・キャピタル・マネジメント(ミルウォーキ ー)で約30億ドルの資産を運用するジェイ・ミューラー氏は「FRB は短期的には力ずくで利回りを押し下げることができるが、将来に代償 を支払うことになるのではないかと私は心配だ」と述べた。

市場のインフレ期待の目安である10年債と同年限のインフレ連動 債(TIPS)の利回り差は、過去5カ月で最大の1.50ポイントに拡 大。それでも5年間平均の2.27ポイントは下回っている。

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