中国のリオへの出資案に反発強まる-問われる豪首相の外交手腕

ラッド豪首相は、中国による英豪 系鉱山大手、リオ・ティントへの195億ドル(約1兆9000億円)規模 の出資に対する抵抗をかわすため、外交官として北京に駐在した4年間 に磨いた外交手腕のすべてを発揮する必要がありそうだ。

リオへの出資案に対しては豪上院で反発が強まっている。ラッド首 相は上院で、野党議員などの合意を取り付けなければ法案を通過させる ことができない状態だ。上院は既に、ラッド首相の温暖化ガス削減への 取り組みを精査しており、ラッド政権は提案した景気刺激策に関しても 譲歩を余儀なくされた。

一方で、ラッド首相は中国をないがしろにすることはできない。中 国は豪州産鉱物のほぼ半分を輸入しているからだ。豪州経済はリセッシ ョン(景気後退)に直面している。2008年10-12月(第4四半期) の国内総生産(GDP)伸び率はマイナスとなった。歳入は向こう4年 間で1150億豪ドル(約7兆9000億円)減少すると見込まれ、7年ぶ りに財政赤字に陥るとみられている。

オーストラリア国立大学マーケティング学部のアンドルー・ヒュー ズ教授は「豪州経済を保護するのは、中国の首相と中国語で話すほど簡 単なことではない。豪州の国民は自国の資源を守りたいと考えている。 権益を中国政府に譲ることは望んでいない」と語る。

中国国営チャイナルコは2月、リオから転換社債72億ドル相当を 購入するほか、リオが保有する鉱山の権益123億ドル相当を取得する ことで合意、銅や鉄鉱石資源の確保を目指している。出資に関してはリ オの株主の承認も必要となる。

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