日経平均は一時8800円回復、米景気底入れと政策期待-輸出株上昇

午前の日本株相場は続伸し、日経 平均株価は一時1月9日以来の8800円台を回復した。米企業業績底入 れ期待や円安傾向を受け、トヨタ自動車など輸出株中心に上昇。官民共 同の投資ファンド設立による不動産投資信託(REIT)支援が一部で 報じられ、不動産関連株の上げも目立った。

トヨタアセットマネジメント投資戦略部の浜崎優シニアストラテジ ストは、「これまでは金融不安が強まるに従い、先行きの見方が悲観的 になっていたが、米国で不良債権買い取り計画の詳細が発表され、ムー ドが一気に明るくなった」との見方を示した。

午前の日経平均株価終値は前日比83円22銭(1%)高の8719円 55銭。TOPIXは同7.67ポイント(0.9%)高の834.48。東証1 部の騰落状況は値上がり銘柄数972、値下がり585。業種別33指数は 24業種が上昇、9業種が下落。出来高は11億874万株。

TOPIXは04年8月下旬以来の10連騰

TOPIXがこのまま上昇して終われば、04年8月17-30日以 来の10日連騰。12日に付けた取引時間中の年初来安値(698.46)か らきょう午前の高値(845.64)までの上昇率は21%に達した。投資家 の心理状況を示す東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は前日時点 で122%。過熱感を示すとされる120%を08年5月23日以来超えた。

市場では、「短期的な過熱感は否めないが、3月期末を意識してシ ョートカバー(買い戻し)が続いており、想定外の強い展開」(いちよ し投資顧問の秋野充成運用部長)との声が出ている。

ブルームバーク・データで12日から前日までの業種別上昇率をみ ると、1位がその他金融(46%)、2位が保険(31%)、3位が銀行 (29%)、4位証券・商品先物取引(29%)、5位不動産(29%)と なっており、金融株の買い戻しが相場を押し上げてきたことが分かる。

みずほ証券の北岡智哉ストラテジストは、「相場は物色のローテー ションが効いている。製造業関連から始まり、2週間前から金融株が人 気化し始めた。金融株はアンダーウエートにしている投資家も多く、金 融株中心に戻り相場はもう少し続くだろう」とみる。

米個人消費は底入れか

相場のムードを好転させたのが米企業業績の底入れ期待。米国で 26日に発表された家電量販店ベスト・バイや、食品メーカーのコナグ ラ・フーズの業績は市場予想を上回った。米個人消費の低迷が警戒され ていただけに、消費関連企業の底堅い業績は投資家心理を明るくさせた。

米国株高で投資家のリスク許容度が高まり、為替相場では円安が進 行。午前のドル・円相場は1ドル=98円半ばで推移し、前日の東京株 式市場の終了時点(同97円78銭)から一段の円安。米業績期待に円 安と輸出株には追い風が吹き、トヨタは昨年11月11日以来の高値を 更新。電気機器指数と輸送用機器指数がTOPIXの上昇寄与度1、2 位を占めた。

また、26日のパソコン用DRAMスポット価格が14%高と急騰し、 半導体市況の底入れによる業績回復期待から、エルピーダメモリや東京 エレクトロンなどの半導体関連株の上げも目立っている。

REIT支援報道で不動産関連が急騰

国内の政策期待も相場の押し上げ要因。27日付の日本経済新聞に よると、与党は金融危機の影響で資金繰りが厳しくなっているREIT を支援するため、官民共同の投資ファンドを設立する方向で検討に入っ た。不動産市況の回復期待から、不動産関連株が軒並み上昇している。

東証1部市場の値上がり率上位にはサンシティやアーネストワンな どが並び、不動産指数は業種別33指数の値上がり率2位。東証REI T指数は一時8%以上の値上がりとなった。

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