東京外為:円がもみ合い、株続伸でリスク回避緩和-年度末需給を警戒

朝方の東京外国為替市場ではド ル・円相場がもみ合い。米国の株式相場続伸を受けて投資家のリスク 許容度が回復するとの見方を背景に円売りが先行したものの、日本の 年度末を控えて、国内輸出企業のドル売り・円買い需要も観測され、 円が下げ渋る展開となっている。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン外国為替部の久保信明バイスプ レジデントは、米国内総生産(GDP)が予想ほど悪化しなかったこ とや一部の米小売り大手の好決算を受けて米国株が上昇しており、リ スク回避姿勢緩和の流れが続いていると指摘。「きのうは商品通貨も そこそこ上昇しており、そうした環境では円の弱さが強調される」と 説明している。

ただ、この日は年度末のスポット取引(直物取引、2営業日後に 決済)日にあたることから、ドルが対円で上昇した局面では、輸出企 業を中心としたドル売り需要が観測されており、「多少なりともドル の上値を抑える要因になる」(久保氏)ともいう。

ドル・円相場は東京時間早朝の取引までに一時1ドル=98円87銭 と、17日以来、8営業日ぶりの水準までドル高・円安が進行。その後 は一時98円38銭まで円が値を戻している。

ユーロ・円相場は朝方の取引で一時1ユーロ=133円76銭を付け たあと、133円台前半まで円が水準を切り上げている。

米株続伸、企業の好業績を好感

26日の米国株式市場では、家電量販店ベスト・バイや食品メーカ ー、コナグラ・フーズの業績が予想を上回ったことなどが好感され、 ダウ工業株30種平均が大幅続伸した。

また、米商務省が発表した昨年10-12月期の実質国内総生産(G DP、季節調整済み、年率)確定値は前期比年率6.3%減少と、改定 値の6.2%減少から下方修正されたものの、ブルームバーグ・ニュー スがまとめた市場予想の6.6%減以下にとどまった。

ガイトナー米財務長官は、26日に下院金融委員会での証言で、金融 危機が原因の信頼感の欠如は悪影響が大きいと述べ、その回復に向けて 米金融システムには広範で抜本的な規制改革が必要であるとの認識を示 している。

一方、米労働省が発表した21日に終わった1週間の新規失業保険申 請件数(季節調整済み)は、前週比8000件増加し65万2000件と、市場予 想の65万件を上回った。継続受給者数は12万2000人急増し、556万人と、 前週に続いて過去最多記録を更新している。

ECBの金融緩和観測

半面、欧州中央銀行(ECB)のパパデモス副総裁は26日、同中銀 が市中銀行に、現在よりも長期の資金を供給する可能性があると発言し ており、金融緩和観測を背景にユーロの上値も抑えられそうだ。

ECBの政策委員会メンバーで、オランダ中銀総裁のウェリンク氏 も、政策金利がゼロに接近した場合、ECBは非伝統的な手段を採用す ることができるとの考えを示している。

ユーロ・ドル相場は、前日の取引で一時1ユーロ=1.3640ドルまで ユーロが上昇したあと、1.3494ドルまで下落。この日は1.35ドル台前半 で推移している。

ECBのトリシェ総裁は、欧州連合(EU)の欧州議会議員の質問 に対する書簡での回答で、ユーロ圏内各国の国債のスプレッド(利回り 格差)の拡大について、「市場の異常な緊張」を反映しているとの見解 を示した。

--共同取材:小宮弘子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama,Norihiko Kosaka

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