債券相場は小幅安、株高警戒で先物中心に売り-10年は一時1.325%

債券相場は小幅安(利回りは上 昇)。日経平均株価の続伸を警戒して、先物市場を中心に売り優勢の展 開となった。新発10年債利回りは一時1.325%まで上昇したが、午前 の取引終了にかけては買いも入り、相場は下げ幅を縮めた。

トヨタアセットマネジメントの浜崎優シニアストラテジストは、 「基本的にレンジ取引内だが、株高・円安を受けた流れで円債は売られ ている。消費者物価指数(CPI)は予想通りで影響ない」と述べた。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比変わらずの138円48銭 で寄り付き、直後に138円62銭まで上昇した。次第に水準を切り下げ て、一時は40銭安の138円8銭まで下げた。その後やや買いが入り、 結局は3銭安の138円45銭で引けた。午前売買高は1兆5333億円。

みずほインベスターズ証券シニアマーケットエコノミストの落合昴 二氏によると、「円債市場の動きは、株価の裏返しになっている」とい う。日経平均株価は続伸。一時200円超の大幅高となり、前日比83円 22銭高の8719円55銭で午前を終了した。

新発10年債利回りは一時1.325%

現物債市場で、新発10年物の299回債利回りは、前日比1.5ベー シスポイント(bp)低い1.295%と節目の1.3%を割り込んで取引を開 始した。しかし、買いが続かず、徐々に水準を切り上げ、1.5bp高い

1.325%と2月10日以来の高水準をつけた。午前終値は1bp高い

1.32%。

浜崎氏は、「新発10年債利回りは、先週、米連邦準備制度理事会 (FRB)の国債買い入れ発表による米金利低下を受けて、1.25%程度 まで買い進まれたが、足元は景気悪化と追加経済対策とで1.3%近辺か ら抜け出せずにいる」と語った。

また来週発表される2月の鉱工業生産や3月の日銀短観(企業短期 経済観測調査)に関しては、「悪い数字は織り込み済み。予想以上のネ ガティブ・サプライズ(驚き)がない限り、買い進まれることはないだ ろう。来週もこう着感の強い相場展開が続く」とみている。

需給要因ではこの日、衆院で2009年度本予算が成立する予定。 「いよいよ追加景気対策と補正予算の議論を政府・与党は活発化させて くる。月内にも麻生太郎首相が追加景気対策策定の正式な指示を出し、 ゴールデンウイーク前の補正予算提出を目指すとみられる」(バークレ イズ・キャピタル証券チーフストラテジストの森田長太郎氏)との声も 聞かれた。

全国コアCPIは市場予想と一致

総務省が発表した2月の全国コア消費者物価指数(CPI)は前年 同月比横ばいで、相場への影響は限られた。3月の東京都区部コアCP Iは同0.4%上昇と、前月の同0.6%上昇から伸び率が縮小した。ブル ームバーグ・ニュースの調査によると、予想中央値は全国コアCPIが 同横ばい、東京都区部コアCPIは同0.4%上昇だった。

RBS証券チーフエコノミストの西岡純子氏は、「経済の需給バラ ンスが急速に悪化する中で、物価の基調は緩やかな低下基調に転じてい る」と分析、3月の全国コアCPIは前年比で下落に転じると予想して いる。

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