みずほFG:経営安定へ保有株2兆円に圧縮-3首脳インタビュー(2)

みずほフィナンシャルグループは 株価に左右されにくい経営体質を構築するため、企業との持ち合い株式 を現在より3割減らして約2兆円程度にまで圧縮していく方針を明らか にした。当面は2兆3000億円を目指す。4月1日の3首脳交代を前に みずほFGの塚本隆史次期社長(58)がインタビューで述べた。

塚本次期FG社長のほか、みずほコーポレート銀行(CB)の佐 藤康博次期頭取(56)、みずほ銀行(BK)の西堀利次期頭取(56) も26日までにインタビューに応じた。1-3月期は日経平均株価が一 時7054円とバブル後の最安値を付けたが、その後は持ち直した。ただ 決算上は昨年12月末の8859円を下回れば損失が出やすい。

「次期中計」策定は10年度以降に

塚本氏は、現在2兆9000億円程度ある政策保有株について「3メ ガバンクの中では多く、株価下降局面では経営の重しになる」と指摘し た。株式売却は株安局面では損失確定につながるが、市場売却と比較し て取引先の理解を得やすい政府や日銀の買い取り制度は、「利用価値が あり使っていきたい」と必要に応じて活用する方針だ。

金融危機や景気後退に伴う金融事業低迷に加え、株式関係の損失も 響き、みずほは2009年3月期の予想純利益を期初計画の5分の1未満 の1000億円に下方修正した。塚本氏は「きちっと体制を立て直して次 なる飛躍に備える」というが「不確定要素が多い」ため、中期計画とし ての新たな数値目標策定は10年度以降になるとの見通しを示した。

内外で戦略強化、見直し

佐藤CB次期頭取は、「投資家動向など海外での情報収集能力では 欧米の投資銀行に遅れを取っている」と海外業務の現状を分析。その上 で、「この部分を強化しないと戦えない」と、企業買収や資本提携を通 じた同業務の強化に意欲を見せた。CBはバンク・オブ・アメリカ傘下 の米大手証券メリルリンチに約1000億円出資している。

一方、個人や中堅・中小企業を主な取引先とし、景気後退を背景 に不良債権処理額も増えているBKの経営について西堀次期頭取は「今 は収益を上げるよりボトムラインを厳しく見直す時期。出店計画は大幅 に抑えて10店以下とし、高い経費率も見直したい」と指摘。収益を増 やしにくい環境ではコスト管理の徹底などを優先する考えを示した。

みずほ銀は「脱」インベスターズ証へ

みずほは証券戦略も見直す。みずほにはCB傘下で法人業務を得意 とする「みずほ証券」(5月に新光、みずほ証が合併)と、BK傘下で 個人営業に強いみずほインベスターズ証券がある。佐藤次期CB頭取は 新みずほ証では「リテール4位の新光証券の販売網が加わればみずほ証 券やCBの提案力を生かせる」と法人業務の強化につなげる意向だ。

西堀BK次期頭取は、法人証券業務について「新みずほ証券とみず ほインベスターズ証券のふさわしい方を使っていきたい」と強調。中 堅・中小企業中心のBKの取引先企業に主にみずほイ証を紹介してきた 従来方針を転換し、上場大手企業などの株式引き受け業務などでは新み ずほ証も積極活用していく方針を示した。

みずほFGの株価は午後1時18分現在、前日比4円(1.7%)安 の226円。

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