2月の小売販売額は7年ぶりの減少率-雇用・所得悪化で消費低迷(2)

2月の日本の小売業販売額は前年 同月比で6カ月連続して減少し、7年ぶりの大幅な減少率となった。 雇用・所得環境が厳しさを増す中、個人消費が一段と低迷しているこ とが確認された。

経済産業省が27日発表した2月の商業販売統計によると、小売業 販売額は前年同月比5.8%減と、2002年2月(5.9%減)以来の減少率 となった。季節調整済み前月比では0.3%減だった。ブルームバーグ・ ニュースの事前調査によると、民間エコノミストの予想中央値は前年 同月比3.0%減、季節調整済み前月比は0.6%減だった。

景気悪化で雇用削減が加速している上に、一人当たり賃金も減少 し、家計を取り巻く環境は厳しい。消費低迷を反映し、2月の販売関 連指標も低調な結果に終わっている。百貨店売上高は前年同月比

11.5%減と12カ月連続で減少し、消費税引き上げ関連の落ち込みを除 くと、過去最大の減少率を記録。一方、スーパー売上高は18年ぶりに 1兆円を割り込んだ。

モルガン・スタンレー証券の佐藤健裕チーフエコノミストは統計 発表前のリポートで、2月は景気ウオッチャー調査や消費動向調査な ど「センチメント系DIが前月から小幅改善する動きが見られたが、 実際の消費関連統計は依然弱い」と指摘。「1-3月期のGDP(国内 総生産)ベース個人消費については慎重な見方を維持したい」との認 識を示した。

経産省の小林真一郎産業統計室長は統計発表後の記者説明で、小 売業販売額について「減少傾向」の判断を維持したことを明らかにし た。同判断の維持は4カ月連続となる。

2月は小売業販売を構成する全7業種が減少した。最大の押し下 げ要因となったのは燃料小売業で、前年同月比23.2%減となった。石 油製品の値下げが販売額を押し下げたほか、暖冬で灯油の需要も減少 した。これに次ぐ押し下げ要因は百貨店など各種商品小売業、3番目 は自動車小売業だった。

消費者の節約志向が高まる中、流通各社は値下げを打ち出した。 流通グループ国内2位のイオンは18日、衣料品や食品など計5100品 目を値下げすると発表した。流通グループ国内最大手セブン&アイ・ ホールディングス傘下のイトーヨーカ堂も同日から2600品目の値下 げを実施。小売り世界最大手、米ウォルマート・ストアーズ傘下の西 友も3月から1800品目の値下げを開始した。

2月の大型小売店販売額は既存店ベースで前年同月比8.2%減だ った。エコノミストの予想中央値は6.5%減だった。百貨店、スーパ ーともに販売額の減少が続いた。百貨店は衣料品や高額商品の不振が 続いた。スーパーは暖冬で鍋物商材などが振るわなかったこともあり、 主力の飲食料品も減少した。

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