NY外為:円とフランが下落-株価上昇で逃避需要が後退(2)

ニューヨーク外国為替市場では円 とスイス・フランが全主要通貨に対して下落。株価の上昇を受けて、世 界的な金融危機が最悪の局面を脱したとの見方から、安全投資先として の両通貨への需要が後退した。

ニュージーランド・ドルは対円で昨年11月以来の高値まで上昇。 韓国ウォンも5日連騰、昨年12月以降で最長の上昇となった。円の対 ユーロ相場は月間ベースで2000年以来の大幅安に向かっている。日本 の投資家は国外の高利回り資産を買うとの観測から円売りが加速した。

スコティア・キャピタルの通貨ストラテジスト、サチャ・ティハニ 氏(トロント在勤)は「現在の株価上昇は投資家のリスク志向の回復を 反映しており、円はまだ下げる可能性がある。弱気相場の中での上昇だ が、(株式相場の)地合は極めて強い」と語った。

ニューヨーク時間午後4時27分現在、円は対ユーロで0.8%下げ、 1ユーロ=133円53銭(前日は同132円48銭)。円は対ドルでは 1%下げ、1ドル=98円51銭(前日は同97円54銭)。ユーロは対 ドルで0.3%下げ、1ユーロ=1.3536ドル(前日は同1.3583ドル)。 スイス・フランは対ユーロで0.2%下げ、1ユーロ=1.5256フラン。

円は対韓国ウォンで一時3.5%下げ、対ニュージーランド・ドルで は3.2%安と、昨年11月11日以来の安値を付けた。円は2008年には 世界的な金融危機からの逃避先として需要が強まり、171通貨中で最も 堅調に推移した。

フランの下落

スイス・フランはこの日、対韓国ウォンで一時3.4%下げ、対南ア フリカランドでも2.3%下げた。投資家が高利回り通貨を買うとの憶測 が背景。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロンの戦略ディレクター、 サマルジット・シャンカー氏(ボストン在勤)は顧客向けリポートで 「市場のリスク回避傾向が弱まる中、円とスイス・フランに対する売り が見られる」と指摘した。

スイス国立銀行(SNB)は12日、スイス・フラン上昇を抑制す るため外貨買い介入を開始した。フランの対ユーロ相場はこのままいけ ば3月は月間ベースで3%下げ、昨年11月以来の大幅下落となる。

ドルは南アフリカ・ランドに対して一時1.6%下げたほか、対メキ シコ・ペソでは0.9%、対ブラジル・レアルでも0.8%と、それぞれ下 落した。新興成長市場の通貨への需要が高まるとの観測が背景。

円は全主要16通貨に対して下落。2月の小売業販売額が6カ月連 続で減少するとの観測を受けて売りが先行した。

日本の2月小売業販売額

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値 では、2月の小売業販売額は前年比3%減少となっている。1月は

2.4%減少した。日本のGDPのうち、消費支出の占める割合は55% に近い。

対ドルの円相場はこのままいけば、四半期ベースで8.1%安となる。 四半期ベースの下落は昨年6月以降で初めて。

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