平田財務副大臣:国会審議に混乱招いた-大量株取引で引責辞任

平田耕一財務副大臣は26日夜、同 省内で記者会見し、自身がかつて社長を務めていた企業の大量の保有 株を市場外取引で売却した問題を受けて、来年度予算案の国会審議に 混乱を招いたとして正式に辞表を提出したことを明らかにした。

平田氏は「株式取引をめぐって予算関連法案の審議に混乱を招い たことは誠に申し訳なく思っている。国会審議が滞り、国民に多大な 迷惑を掛けることは本意に反する」と辞任の理由を説明した。

来年度予算の年度内成立を控え、野党は平田氏の株式取引につい て「大臣規範」の軽視を指摘するとともに、インサイダー取引の可能 性もあるとして「罷免あるいは辞任しなければ審議に応じない」との 構えを示したことから、辞任に追い込まれた格好だ。

麻生太郎内閣で副大臣の辞任は初めて。日本経済の急速な悪化が 進む中、追加経済対策の検討に着手した同内閣にとって、2月の中川 昭一前財務相兼金融相の辞任に続く財務副大臣の辞任は痛手となる。

平田氏は保有していたジャスダック上場の石こうボード製造・販売 チヨダウーテ(三重県四日市市)の株式を今月2日、市場外の相対取 引で石油製品販売会社ゼロシステム(同)に市場価格(終値290円) のほぼ2倍の価格(550円)で売却していた。

市場外取引で売却した理由については、「株式市場の混乱を避ける ために相対取引にした。価格は112万株という株数や純資産価格(約 1000円)を勘案すると、550円は適正だと思っている。利益は追求し ていない。高くも安くもない水準に決めた」と語った。

大臣規範に抵触する可能性を認識

平田氏は1988年6月から95年5月までチヨダ社の社長、02年2 月から04年5月までゼロ社の代表取締役をそれぞれ務めていた。平田 氏は会見で、株式売却はゼロ社の経営支援のためとした上で、「大半が ゼロ社の貸付金として残っており、利益を得るわけではない。損も得 もしなければ、問題はないという感覚があった」と説明した。

「大臣規範」の抵触への責任について問われ、「抵触していたかど うかは微妙」と述べる一方で、「株取引は規範に抵触する可能性がある との認識はあった。詰めが甘かった」とも語った。また、保有株を信 託に預けていなかったことから、昨年末に内閣総務官室から規範に抵 触する可能性を指摘されていたことも明らかにした。

平田氏は95年に参院選で初当選。03年に衆院選にくら替えして 初当選、05年に比例東海ブロックで復活当選した。08年8月、福田康 夫改造内閣で財務副大臣に就任し、同年9月、麻生内閣で再任された。

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