日本株(終了)日経平均8600円回復、米景気底入れ期待で金融高い

日本株相場は上昇。日経平均株価 は1月9日以来、約2カ月半ぶりに終値で8600円台を回復した。米経 済指標の予想外の改善を受け、景気底入れ期待から信用不安が後退。野 村ホールディングスやオリックスなど金融株中心に上げた。ソニーやキ ヤノンなど輸出株の一角も高い。

独アリアンツの資産運用部門であるRCMジャパンの寺尾和之最高 投資責任者は、「足元の米経済指標は悪すぎた反動が出やすい。各国政 府の政策対応などもあって投資家は売り込みにくく、相場はしっかりし た状況が続くとみている。しかしこうしたニュースフローが一巡すれば、 最終需要の動向が警戒され始めるだろう」と話していた。

日経平均株価終値は前日比156円34銭(1.8%)高の8636円33 銭。TOPIXは同8.32ポイント(1.0%)高の826.81。東証1部の 騰落状況は値上がり銘柄数1000、値下がり604。業種別33指数は25 業種が上昇、8業種が下落。出来高は概算で19億451万株。

米住宅市場は底入れか

日経平均は午前に前日比96円安まで下落する場面もあったが、午 前中ごろから下げ幅を縮小し、上昇転換。午後になると、じりじりと値 を上げ、この日の高値圏で終えた。相場をけん引したのが米景気の底入 れ期待だ。25日の米国で発表された経済指標は予想に反して相次いで 増加し、景気悪化の最悪期を抜け出したとの見方が広がった。

特に注目されたのが新築住宅販売件数。2月の販売件数は前月比

4.7%増と、7カ月ぶりに増加。ブルームバーグ調査の予想中央値は前 月比7%減だった。世界景気悪化の要因となった米住宅市場だけに、底 入れ観測は投資家心理を改善させた。23日発表の中古住宅販売件数も エコノミスト予想を上回っていた。

野村証券金融経済研究所の若生寿一シニアストラテジストは、「経 済指標のマイナスが続くと思っていた向きにはポジティブサプライズ」 と指摘した。

米景気安定化期待を背景に過度の信用不安が後退し、金融株中心に 買い戻しが先行。オリックスやアコムなどその他金融株、野村ホールデ ィングスや大和証券グループ本社など証券株の上げが目立った。シカゴ 24時間電子取引システム(GLOBEX)指数先物が堅調だったこと も追い風となった。

日経平均株価は10日に付けた取引時間中のことしの安値(7021 円28銭)からこの日の高値まで、11営業日で1619円、23%上昇した。 「短期的な過熱感があることを考えると、相場は非常に強い」(アイデ ィーオー証券ディーリング部の菊池由文部長)と言える。午後3時10 分に取引が終わる日経平均先物は、現物株の取引終了後も一段高となり、 8710円とこの日の高値で終了。日経平均終値を73円67銭上回った。

権利落ち分は80円程度

この日は上場企業の大半の決算期である3月決算企業の配当権利落 ち日に当たる。明和証券によると、日経平均の権利落ち分は81-83円。 権利落ち分を埋め切っての上昇となった。一方、前日に大きく上昇した、 配当利回りが高い電気・ガス株や医薬品株が下げた。

エルピダがストップ高

個別では、第三者割当増資を発表したエルピーダメモリがストップ 高(制限値幅いっぱいの上昇)となり、メリルリンチ日本証券が投資判 断を引き上げたソニーが大幅反発。このほか、費用抑制などで09年2 月期の業績予想を上方修正したタカキューが急伸。

半面、クレディセゾンが株式交換で完全子会社化すると発表したア トリウムが一時ストップ安。株式交換比率はクレセゾン1対アトリウム

0.13だったため、これにさや寄せすべく売りが先行した。三菱UFJ 証券が投資判断を下げたサンリオが急落。株式売却損などで09年3月 期の連結純利益予想を下方修正したキッコーマンが11日ぶり反落した。

新興市場はまちまち

新興3市場はまちまち。ジャスダック指数は前日比0.6%安の

40.88、東証マザーズ指数は同0.7%安の306.62。一方、大証ヘラクレ ス指数は同0.2%高の468.95。ジャスダック指数は終日軟調な動きだ ったが、マザーズ指数は午前に高い場面もあった。ヘラクレス指数は取 引終了間際に上昇転換し、この日の高値で終了した。

個別では、会社側が示した2010年1月期の業績が市場予想値に届 かなかったACCESSが急反落。一方、顧客のテレビ通販事業が拡大 し、09年2月期決算が従来計画を大きく上回ったトライステージは大 幅反発。この日ジャスダックの「NEO(ネオ)」に新規株式公開(I PO)したテラの初値は300円と、公開価格310円を3.2%下回った。 終値は299円。

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