欧州の電力取引:米エンロン破たん以来の縮小へ-銀行撤退相次ぐ

欧州最大の電力市場が、米エネル ギー会社エンロンが破たんした2001年以来の縮小となる可能性が高 い。電力会社など公益企業がリスク削減を目指すとともに、エネルギ ーを取引する銀行が減少しているためだ。景気が鈍化するなか、相場 が割高になっていることへの懸念が高まっている。

米リーマン・ブラザーズ・ホールディングスが昨年9月に破たん し、スイスのUBSは10月に商品取引事業から撤退した。この後、ド イツ最大の電力会社エーオンの場合、1年前には4社あったエネルギ ー関連の主要取引先の金融機関が1社となった。北欧最大の電力会社、 スウェーデンのバッテンフォールは取引する銀行を6社から3社に減 らした。

バッテンフォールの電力・排出権取引担当責任者、カイ・シーラ 氏は、ドイツの電力取引が今年、過去最高だった昨年と比較して17% 減少すると予想する。取引の縮小によりトレーダー間の競争が緩和さ れるとみられる。このことは、電力の卸売価格がピークに達した昨年 7月以降、46%下落したにもかかわらず、鉄鋼大手の独ティッセンク ルップや高級車メーカーの独ダイムラーなどのエネルギー消費企業が 割安な価格で電力供給を受けるのは困難である可能性があることを意 味する。

ティッセンクルップや化学メーカーのBASFなどが加盟するド イツの業界団体のコンサルタント、アネット・ロスケ氏は「少数の供 給会社間での競争となり、割高な価格が設定される可能性が高い」と の見方を示した。

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