債券大幅安、株高や供給懸念で海外金利上昇を警戒-一時1.315%(終了

債券相場は大幅安(利回りは上 昇)。米国経済に対する過度な不安が後退したほか、国債増発懸念を背 景に海外市場で長期金利が上昇したことや国内株式相場の堅調推移が売 り材料となった。新発10年債利回りは一時1.315%と約1週間ぶりの 高水準をつけた。

三井住友銀行チーフストラテジストの宇野大介氏は、相場下落につ いて、「海外金利が上昇したことに加え、3月決算期末を控えて株価が しっかりしていることが要因。株式先物買い・債券先物売りの裁定取引 もあるのではないか」と説明した。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比23銭安の138円80銭で 取引を開始した後、若干下げ幅を縮小し、138円89銭にやや戻した。 その後は、徐々に売りが膨み急落し、一時は68銭安の138円35銭まで 下げ、18日以来の安値をつけた。結局、55銭安の138円48銭で引けた。 日中売買高は2兆4238億円。

世界的に株高・債券安となったことが、円債相場の圧迫要因となっ た。日経平均株価は前日比156円34銭高の8636円33銭と8600円台を 回復して取引を終了した。一方、25日の米国債相場は5日続落。供給 懸念を背景に5年債入札が振るわなかったことや指標の改善が売り材料 となった。同日の英国債市場では、40年債入札で、応札額が募集額に 届かない札割れが約7年ぶりに発生し、利回りが大幅に上昇した。

新発10年債利回りは一時1.315%

現物債市場で、新発10年物の299回債利回りは、前日比1.5ベー シスポイント(bp)高い1.30%で取引を開始した。いったんは小口の 買いで1.295%をつけたものの、その後は徐々に水準を切り上げ、3bp 高い1.315%まで上昇し、17日以来の高水準をつけた。午後2時前から は2.5bp高い1.31%で推移している。

また中期債も下落。新発5年債利回りは、2.5bp高い0.77%で推移 している。新発2年債利回りは0.415%と13日以来の水準に上昇して いる。

UBS証券チーフストラテジストの道家映二氏は、「国債発行増加 をにらんだ供給懸念を背景に、現物債の8-9年物ゾーンに売りが出た ようだ」と述べた。

またバークレイズ・キャピタル証券チーフストラテジストの森田長 太郎氏によると、「補正予算での増発額が日銀の買い入れ増額でも吸収 できないほどの規模に膨らむことへの市場の警戒感はくすぶる」という。

こうしたなか、日本銀行の白川方明総裁は、参院財政金融委員会で、 財政ファイナンスや長期金利の安定のために日銀が長期国債を買い入れ ると、円の信認の低下につながり、「かえって国債の発行に対してマイ ナスになる」と述べた。

市場では、「これ以上の国債買い入れ増額は厳しいだろうが、金融 緩和姿勢は変わらない」(大和住銀投信投資顧問債券運用部ファンドマ ネジャーの横山英士氏)との声も聞かれた。

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