東京外為:ドルの上値が重い、政策期待と指標改善で逃避的需要が後退

東京外国為替市場ではドルが上 値の重い展開が見込まれる。各国政府による金融安定化策や経済対 策への期待や米経済指標の改善が株価を下支えするなか、比較的安 全なドルに資金を逃避させる動きは弱まっており、ユーロなど相対 的に金利の高い通貨に対してドルは軟調地合いが続きそうだ。

一方、3月末が近づくなか、ドル・円相場は期末に絡んだ取引 に左右されやすく、きょうの東京市場でも1ドル=97円台を中心に 方向感の出にくい相場展開が見込まれる。

早朝の取引ではユーロ・ドルが1ユーロ=1.35ドル台後半で推 移。ドル・円は1ドル=97円台半ばでもみ合う形となっている。

また、世界同時不況のなかで日本経済の脆弱(ぜいじゃく)さ が際立つなか、円は引き続き売られやすく、ユーロ・円などクロス 円(ドル以外の通貨の対円相場)は底堅く推移しそうだ。

政策期待と米経済指標の改善

オバマ政権は金融不正行為から消費者や投資家を保護するため、 新たな規則を発表する計画だ。住宅ローン市場危機の一因になった 慣行を撲滅することが狙い。ガイトナー財務長官が25日、ニューヨ ークでの講演で明らかにした。

米政権はまた、金融機関を管理下に置いて清算する権限を財務 省と米連邦預金保険公社(FDIC)に付与する立法措置を今週中 に明らかにする。

一方、米連邦準備制度理事会(FRB)は25日、初の米国債買 い取りを開始。6カ月続く最大3000億ドルの買い取りプログラムが 始動した。ただ、この日実施した5年債入札は振るわず、米国債相 場は5日続落している。

25日の米国株式市場でも、国債入札の不調を嫌気してダウ工業 株30種平均が一時、100ドル超下落したが、取引終盤にかけては持 ち直し、ダウ平均は前日比1.2%高で取引を終了。2月の耐久財受 注と米新築一戸建て住宅販売が予想に反して増加したことも相場を 支えた。

米財務長官の「SDR拡大」発言でドル売り

ガイトナー長官は25日、ニューヨークでの講演後の質疑で、国 際通貨基金(IMF)加の準備資産である特別引き出し権(SDR) の拡大について、オバマ政権は「先入観を持たずに対応するだろう」 と発言した。

この発言を受け、ニューヨーク外国為替市場では米政府がドル の基軸通貨としての役割減退を容認するとの思惑からドル売りが膨 らみ、対ユーロでは一時、1.3651ドルまでドルが下落。対円でも一 時、97円ちょうどを割り込む場面が見られた。

その後、ガイトナー長官が「ドルは世界の基軸通貨としての地 位を維持する」と補足説明すると、ドルは反発。ただ、米国の財政 赤字の拡大などを背景に今後もドルの信認低下への懸念はくすぶり 続けそうだ。

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