長めの日銀オペに応札増加、期末接近や今後の金融調節に不透明感

日本銀行による期間が長めの資金 供給オペに応札が増加している。期末を前に資金を確実に確保する動 きが指摘されるほか、新年度入りした4月以降の金融調節に対する不 透明感も影響しているもようだ。国庫短期証券(TB)も増発される。

午後の全店共通担保オペ8000億円(3月27日-6月29日)には 2兆9260億円の応札が集まった。応札倍率は3.66倍と、12日の全店 オペ(3月13日-6月22日)の3.06倍を上回り、長めの供給オペを 増やした2月20日以降で最高になった。

最低落札金利は12日の全店オペより1ベーシスポイント(bp)高 い0.19%、平均金利は0.5bp高い0.198%だった。全店オペは本店オ ペに比べて、参加できる地方金融機関の数が大幅に増える。

国内大手金融機関の資金担当者は、期末越えの短いオペがあとど のくらい入るか分からず、長めの資金でも確保する需要はあっただろ うと指摘。期末が明ければオペの減少が予想され、落札金利も上昇し てくる可能性があるという。

市場機能とターム物金利

2月18、19日の日銀金融政策決定会合の議事要旨によると、何人 かの委員が「市場機能を生かしながら、必要に応じて長めのオペを実 施するなどにより、ターム物金利に働きかけていくことが重要」と発 言。翌20日に期間が4カ月近い(2月24日-6月15日)全店オペが 実施され、最低落札金利は0.22%になった。

その後、日銀は1週間程度のペースで3カ月物の資金供給オペを 実施し、期末を越える資金を積み上げているため、落札金利も低下し ていた。短資会社の担当者によると、さすがに足元の資金が余り過ぎ て翌日物取引が成立しづらくなっており、4月以降はタームオペを減 らすとみる。

期末を控えて日銀の当座預金残高は16兆-17兆円台と、量的緩 和解除後の2006年6月以来の高水準にあり、無担保コール翌日物も補 完当座預金金利0.1%を下回る取引が増えている。日銀は一段の利下 げには否定的な姿勢を取っている。

国債増発と買い入れ増額

国内大手銀行の資金担当者は、期末に各市場の必要額を供給した 結果が今の資金量だが、今後、日銀が量をどこまで増やすかは不透明 だという。日銀は中長期国債や短期国債の買い入れを拡大したが、市 場では国債増発を見込んだ対応との受け止め方が多い。

財務省はこの日、来週4月1日に入札されるTB3カ月物の発行 額を3000億円増額の5兆4000億円程度に拡大すると発表した。3カ 月物としては量的緩和下の2004年9月以来の水準で、当時の日銀当座 預金残高は30兆円を上回っていた。国内証券のトレーダーは、4月以 降の増発は仕方ないとの見方が多かったという。

日銀は19日、毎週のTB買い入れ額を1000億円増の5000億円に 拡大したが、TBの毎週発行額も3000億円増える。国内金融機関の資 金担当者は、期末を越えれば投資家のTB需要もある程度回復するだ ろうが、増発の影響で利回りがじり高になる可能性もあるとみる。

先行きのターム物金利

先行きの金利見通しについては、TIBOR(東京銀行間貸出金 利)3カ月物と6カ月物の格差が拡大傾向にあり、先行きの金利下げ 渋りから利回り曲線が傾斜化している。

国内大手銀のトレーダーによると、長めのタームプレミアム(上 乗せ金利)は、今後の企業決算と日銀の対応に左右されるという。日 銀は企業債務を担保に0.1%の資金を無制限に借りられる企業金融支 援特別オペを9月末までとしている。

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