日本株(終了)TOPIX続伸、ディフェンシブ上昇-配当取りも支え

日本株相場はTOPIXが続伸し た。東京電力などの電気・ガス株、NTTなど情報・通信株、JTなど 食品株といったディフェンシブ株が上昇。きょうは3月期決算企業の配 当の権利付き最終売買日であり、商船三井など海運株、JFEホールデ ィングスなどの鉄鋼株といった配当利回りが高い業種も買われた。

安田投信投資顧問の茶野宏ファンド運用部長は、「リーマンショッ ク後に広がった波紋がようやく通り過ぎた感じだ。売られ過ぎた業種の 戻りが続いている。もっとも、景気不安は依然として残っており、政策 と景気回復の綱引きはまだ続くだろう」と話していた。

TOPIX終値は前日比5.77ポイント(0.7%)高の818.49。一 方、日経平均株価は同8円31銭(0.1%)安の8479円99銭。東証業 種別33指数は23業種が上昇、10業種が下落。東証1部市場の騰落状 況は値上がり銘柄数1188、値下がり434。

高値圏で循環物色

この日の相場は不安定だった。TOPIXは午後に上昇に転じ、1 月29日以来約2カ月ぶりに820ポイントを回復した。しかしその後再 び下落転換。そして取引終了間際に急速に値を上げ、結局上昇で終えた。 12日に付けた取引時間中のことしの安値(698.46)から前日まで7日 間の戻り率は16%。急ピッチの上げに対する警戒感が漂い、投資家の 強弱感が対立した。日経平均は小幅安で終えた。

こうした中、これまでのパーフォンスが良かった業種が売られ、軟 調だった業種が買われた。この日上げが目立ったのが景気動向に左右さ れにくいディフェンシブ業種だ。東証業種別33指数の値上がり率1、 2位は、電気・ガスと情報・通信。カブドットコム証券の臼田琢美常務 執行役によると、「ディフェンシブ株は戻り相場で上げが大きくなかっ たため、循環的に買われている」という。

ブルームバーク・データで、日経平均株価がことしの安値を付けた 3月10日から前日までの業種別指数の上昇率をみると、電気・ガスや 情報・通信、医薬品、食品が下位を占める。半面、上位には、その他金 融や証券、保険、銀行、電気機器が並び、この日はこうした業種の下げ が目立った。相場は循環物色を強めた格好だ。

また、この日は3月期決算企業の配当の権利付き最終売買日で、 「配当を狙った個人投資家からの買いが入りやすい」(リテラ・クレア 証券の井原翼理事・情報部長)側面があった。ブルームバーク・データ によると、業種別の値上がり率3位の鉄鋼の平均配当利回りは4.3%、 同4位の海運は5.9%で、TOPIXの2.9%を大きく上回る。

アトリウムストップ高、クレセゾンは急落

個別では、JPモルガン証券が投資判断を引き上げた住友不動産が 上昇。ジュンク堂との経営統合を発表した丸善や、09年3月期の連結 営業利益予想を5.6%増額した東洋精糖も急騰。午後の日経テレコンで、 クレディセゾンが完全子会社化すると報じられたアトリウムがストップ 高(制限値幅いっぱいの上昇)。

半面、クレディセゾンは同報道後に急落した。販売している血液製 剤の試験データに改ざんがあったと発表した田辺三菱製薬が一時ストッ プ安(制限値幅いっぱいの下落)。09年3月期の連結最終赤字が従来 計画から拡大する見通しとなった日本アジア投資も安い。

新興市場はまちまち

新興3市場はまちまち。ジャスダック指数は前日比0.7%高の

41.12、東証マザーズ指数は同3.5%高の308.70で、いずれもこの日 の高値圏で終了。一方、大証ヘラクレス指数は同0.1%安の468.01。

個別では、利益率の高い保守サービスが伸び、09年3月期の営業 利益が従来予想比21%増の見通しとなったアズジェント、台湾の総合 メーカーと資本事業提携で基本合意したディー・ディー・エスがいずれ もストップ高比例配分となった。半面、社員による商品の使用・着服行 為が発覚したフォーバルは続落。

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