東京外為:円強含み、株反落でリスク投資敬遠-対ユーロ131円台

東京外国為替市場では午後の取引 で再び円が強含みに推移した。日米の株価反落を背景に、楽観論が修正 される格好となり、リスク回避に伴う円買いに圧力がかかった。

東海東京証券金融市場部の二瓶洋トレーディンググループマネジャ ーは、米金融機関をめぐる不透明感が払しょくしきれず、日米で株価が 下落しており、それに連動して「調整に伴う円の買い戻しが出やすい」 と説明している。

ドル・円相場は一時1ドル=97円42銭と、前日のニューヨーク時 間午後遅くに付けた97円86銭から円が反発。朝方には98円35銭まで 円が下落する場面もみられていた。

ユーロ・円相場も朝方に一時1ユーロ=132円59銭を付けていた が、131円ちょうどまで円が値を戻し、2営業日ぶりの高値を付けてい る。

一方、ユーロ・ドル相場は投資避難的なドル買いを背景に一時1ユ ーロ=1.3441ドルと、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた

1.3468ドルからユーロ安・ドル高が進んだ。

日米株反落で楽観論修正

前日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均が反落。23日には、 米政府による不良資産買い取り計画への期待感からダウの終値が前営 業日比で500ドル近い上げとなっていたが、金融不安が根強く残ってい るようだ。

外為市場では、株価の下落を受けてリスク投資に慎重な姿勢が再び 強まる可能性が意識されやすく、この日の東京市場では日経平均株価の 軟調地合いを背景に円に買い圧力がかかった。

バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長とガイトナー財務長 官は24日、下院金融委員会で証言し、アメリカン・インターナショナ ル・グループ(AIG)救済で生じた問題を考慮し、経営危機に陥った 金融機関を管理下に置いて清算するための新たな権限が必要だと訴え た。

国内輸出の急減続く

半面、東京時間の朝方に発表された2月の貿易統計では、貿易収支 が黒字に転換したものの、輸出額が3カ月連続で過去最大の減少率を更 新しており、輸出依存度の高い日本経済の先行き懸念も強い。

2月の貿易収支(原数値)は824億円の黒字となった。1月には過 去最大となる9569億円の赤字に落ち込んでいた。輸出額は前年同月比 で49.4%減の3兆5255億円と、5カ月連続で減少している。

新光証券の林秀毅チーフエコノミストは、世界的な経済危機を背景 に外需の急激な回復が見込めないなかで日本の輸出額が減り続けてい るとしたうえで、「貿易収支は黒字となったものの、内需の縮小が輸入 減少につながっているといった背景があり、本質的に景気の好転は見込 みにくい」と説明している。

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