オバマ米大統領:景気回復には忍耐が必要-予算案に理解求める(2)

オバマ米大統領は24日夜の記者 会見で、米景気には前進の兆しが見え始めたものの、完全な回復には 「時間と忍耐を要する」と言明し、経済政策への国民の理解を求めた。 ホワイトハウスでの会見は全米にテレビ中継された。

大統領は景気対策が効果を示し始めたとし、2010会計年度(09 年10月-10年9月)予算で将来の成長に向けた「一段と強固な基礎」 を築くと強調。また、米国が世界経済の回復をけん引することを投資 家が確信しており、このためドルは「極めて強い」と指摘した。

会見冒頭で大統領は、自身の予算案や他の一連の措置は「雇用を 創出し、責任ある住宅所有者を支援し、融資を再開させ、長期的に米 経済を成長させる戦略だ」と説明。経済には「前進の兆候が見え始め ている」と話した。

金融危機の再発防止に向けて、バーナンキ米連邦準備制度理事会 (FRB)議長とガイトナー米財務長官がこの日、下院金融委員会で 訴えた新たな権限の必要性にも大統領は言及。アメリカン・インター ナショナル・グループ(AIG)救済問題の反省から、経営危機でシ ステミックリスクを引き起こしかねないノンバンクを管理下に置い て清算する新たな権限を設ける提案に対し、国民と議会から「強い支 持」を得られるとの見通しを示した。

オバマ大統領はこの問題について、「まさにこうした権限の欠如 が原因で、AIGの状況は悪化した。われわれには現在、適切な手段 がない」と話した。

切っても切れない関係

オバマ大統領は10年度に約3兆6000億ドルの歳出を計画してお り、国民と議会に理解を求めている。大統領はリセッションに対処す る一方で、再生可能エネルギーへの投資や教育の改善、一段と効率的 なヘルスケアシステムの確立が米国に必要だと訴えてきた。

この日の会見で大統領はこれらを理由に挙げ、「この予算は景気 回復と切っても切れない関係にある。安定した持続的繁栄の基礎を築 くものだからだ」と説明。また、「長期的に財政赤字を削減する最善 の策は、限られた繁栄と巨額の債務をもたらしたこれまで同様の政策 を継続する予算によるものではない。借り入れ・消費の時代を節約・ 投資の時代に変え、広範な経済成長につながる予算によってこそ実現 する」と訴えた。

一方、中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁が今週、「スーパ ーソブリン(超国家)準備通貨」の創設を国際通貨機関(IMF)に 訴えたことについて、オバマ大統領は「グローバル通貨というものを つくる必要があるとは思わない」と語った。

大統領はさらに国民に対し、「われわれはこのリセッション(景 気後退)からやがて回復するが、それには時間と忍耐を要する。全国 民が協力し、一人一人が自らの短期的な利益にとらわれるのではなく、 お互いに対する幅広い責任に目を向ける時こそ、われわれが成功する 時だと理解する必要がある」と述べ、苦境を乗り切るために国民に団 結を呼び掛けた。

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