東京外為:円もみ合い、株反落でリスク投資敬遠-輸出減で買いも限定

午前の東京外国為替市場では円が もみ合った。日米の株価反落を背景にリスク回避に伴う円買いが進行し たものの、国内の輸出減少が続いていることを受けて円に強気の見方も 醸成されにくく、上下が抑えられる展開となった。

新光証券の林秀毅チーフエコノミストは、先週末からの円売りの動 きに調整が入りやすいなかで、株価の反落が円の買い戻しを後押しする 格好になっていると指摘。ただ、世界的な経済危機を背景に外需の急激 な回復が見込めないなかで日本の輸出額が減り続けており、「日本経済 が減速していくというシナリオが根底にある以上、円買いも進めにく い」とみている。

日米株反落で楽観論修正

前日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均が反落。23日には、 米政府による不良資産買い取り計画への期待感からダウの終値が前営 業日比で500ドル近い上げとなっていたが、金融不安が根強いとみられ る。

外為市場では、株価の下落を受けてリスク投資に慎重な姿勢が再び 強まる可能性が意識されやすく、この日の東京市場では日経平均株価の 下落を背景に円に買い圧力がかかった。ドル・円相場は一時1ドル=97 円52銭と、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた97円86銭から 円が反発。朝方には98円35銭まで円が下落する場面もみられていた。

ユーロ・円相場も朝方に一時1ユーロ=132円59銭を付けていた が、131円9銭まで円が値を戻し、2営業日ぶりの高値を付けている。

一方、ユーロ・ドル相場は投資避難的なドル買いを背景に一時1ユ ーロ=1.3441ドルと、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた

1.3468ドルからユーロ安・ドル高が進んだ。

バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長とガイトナー財務長 官は24日、下院金融委員会で証言し、アメリカン・インターナショナ ル・グループ(AIG)救済で生じた問題を考慮し、経営危機に陥った 金融機関を管理下に置いて清算するための新たな権限が必要だと訴え た。

国内輸出の急減続く

半面、東京時間の朝方に発表された2月の貿易統計では、貿易収支 が黒字に転換したものの、輸出額が3カ月連続で過去最大の減少率を更 新しており、輸出依存度の高い日本経済の先行き懸念も強い。

2月の貿易収支(原数値)は824億円の黒字となった。1月には過 去最大となる9569億円の赤字に落ち込んでいた。輸出額は前年同月比 で49.4%減の3兆5255億円と、5カ月連続で減少している。

新光証の林氏は、「貿易収支は黒字となったものの、内需の縮小が 輸入減少につながっているといった背景があり、本質的に景気の好転は 見込みにくい」と説明している。

午前の取引終盤にかけては、円買いの動きは鈍り、ドル・円相場は 97円台後半、ユーロ・円相場は131円台後半で取引された。

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