丸善株が急騰、ジュンク堂との経営統合を視野-規模拡大効果を期待

書籍チェーンを展開する丸善の株価 が急騰。同業のジュンク堂書店(神戸市)との経営統合を視野に含めた 業務提携の協議を始めることで基本合意したと24日に発表。統合が実 現すれば、最大手の紀伊国屋書店(東京・目黒)を超える売上高規模と なるため、シナジー効果が期待された。

株価は前日比14%高の73円で午前の取引を終えた。出来高は 276万株と、前日1日(24万株)の10倍以上に膨らみ、東証1部の出 来高変化率ランキングの4位。

丸善の経営企画室・野村育弘室長は「ジュンク堂と経営統合は視 野に入れている。両社とも専門書に強いうえ、エリアで重複することが 少ない」と語った。同氏によると、丸善、ジュンク堂の単純売上高(前 期)合計は1400億円。紀伊国屋の1200億円を上回る。

大日本印刷の子会社である丸善とジュンク堂は、取締役などで構 成する「提携協議会」を設置。経営のノウハウを共有し、業務の効率化 につなげる方針。8月末までに詳細な提携内容を取りまとめ、最終合意 書を締結する方針。

一方、丸善が同時に発表した今期(10年1月期)の連結営業利益 予想は前期比2.3倍の5億5000万円。前期は前の期比22%減益だっ たが、不採算事業の抜本的な見直しなどで利益回復を目指す。

モーニングスター・調査分析部の鈴木英之シニアアナリストは 「書店業界は景気悪化の影響で先細りの可能性があるなか、経営統合と いう前向きなメッセージが出され、評価された」と分析。業績が回復に 向かう見通しであることも、買い安心感につながったとみている。

全国出版協会・出版科学研究所(東京・新宿)によると、08年の 出版物の販売額は前年比3.2%減の2兆177億円。ピークは1996年の 2兆6564億円。その後はほぼ一貫して下落傾向だ。

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