債券は下落、割高修正で午後に先物売り-薄商いで値幅が拡大(終了)

債券相場は下落(利回りは上昇) した。先物市場において午後の取引で割高感からの売りが広がると、期 末接近で薄商いが続く市場の値幅が拡大したほか、現物市場でも5年や 10年ゾーン中心に持ち高調整とみられる売り圧力が強まった。

トヨタアセットマネジメントの深代潤チーフファンドマネジャー は、5年債などと2年債の入れ替えに伴い7年ゾーンと連動する先物に 割高修正の動きが出たとしたうえで、「来期を見据えた現物買いがいつ 入ってもおかしくないが、きょうは先物が下げた影響が大きかった」と いう。

東京先物市場の中心限月6月物は、前日比10銭安い139円35銭 で始まり、午前は139円30銭台で小幅な動きにとどまった。しかし、 午後に売りが膨らむと一時は18日以来の安値圏となる138円92銭ま で下げ、その後も139円を中心にもみ合う展開が続き、終値は42銭安 の139円3銭だった。日中売買高は2兆499億円。

米連邦準備制度理事会(FRB)が長期米国債の買い入れに踏み 出したことが買い材料視され、先物6月物は19日以降に139円台半ば での推移が続いた。しかし、現物市場で追随買いが入らずに割高感がく すぶり始めるなか、「2年債入札が良かったにもかかわらず、売りが膨 らむとマーケットはやや不意をつかれる格好となった」(三菱UFJ証 券の石井純チーフ債券ストラテジスト)との指摘があった。

10年債利回りは1.285%

現物債市場で新発10年物の299回債利回りは、前日比0.5ベー シスポイント(bp)高い1.26%で始まり、午前10時すぎからしばら く1.255%でのこう着が続いた。期末接近に伴って投資家からの取引 は控えられたが、午後は先物売りに連動して3bp高の1.285%に上昇 し、その後も1.280-1.285%で高止まった。

一方、超長期ゾーンには一部投資家からの買いが続いたとみられ 、午前には20年物の109回債利回りが1bp低下の1.89%、30年物 の29回債は同0.5bp低い1.995%をつける場面があった。「きのうに 続いて年限長期化のオペレーションがあった」(バークレイズ・キャピ タル証券の森田長太郎チーフストラテジスト)もようだ。

2年債入札は順調

財務省が実施した2年利付国債(279回債、4月債)の入札結果 によると、最低落札価格は99円99銭5厘と市場予想の上限99円99 銭を上回った。応札倍率も前回入札時の2.95倍から3.18倍に上昇。

市場では、「2年債はキャッシュのような扱いであり0.4%近辺 で動かない状況だが、キャッシュと考えれば絶対水準からの需要があっ てもおかしくはない」(JPモルガン証券の徳勝礼子シニア債券ストラ テジスト)とされ、入札結果については順調な結果と受け止められた。

期初の運用戦略を見極め

前週には日米の金融当局が長期国債の買い入れに積極姿勢を示す など需給懸念が和らぐなか、市場では投資家の期初の運用戦略に関心が 向けられ始めた。バークレイズ証の森田氏は、「銀行勢は相場水準が高 ければ益出し先行で臨むことも考えられるが、1-3月に残高を大きく 落とした向きを中心に買いから入ってきてもおかしくない」といい、金 利の低位安定を見込んだ残高積み増しが先行しやすいと読む。

もっとも、「100年に一度の危機が2年目となる来年度も先行き 不透明感が強いだけに、早めに利益を確保して足場を固めておきたいと の意向も強いはず」(三菱UFJ証の石井氏)といった指摘も聞かれる 。4月1日公表の企業短期経済観測調査(日銀短観)では一段の景況悪 化が予想されているが、一方で財政支出の拡大が意識されれば新規購入 に二の足を踏む向きが増えそうだ。

--共同取材:池田祐美 Editor:Hidenori Yamanaka,

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