日本株は金融中心に反落へ、高値警戒感と米金融安定期待が後退(2)

日本株相場は反落する見通し。急 激な上昇によって高値警戒感が漂うなか、米政府が23日発表した不良 債権買い取り計画の効果に疑問の声が出て、前日の米株式相場は反落し た。信用リスク後退期待が弱まり、三菱UFJフィナンシャル・グルー プなど金融株中心に売りが先行しそうだ。

日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長は、日経平均株価 が10日に付けた安値から前日まで20%戻すなど、「急ピッチの上げに 対する警戒感があり、売り先行で始まりそうだ」と予想。ただ、「3月 決算企業の配当権利付きの最終売買日であるため、売り込まれる状況で はない」(西氏)とも指摘した。

ダウ平均は115ドル安

24日の米株式相場は反落した。ダウ工業株30種平均は下落して始 まり、その日の安値圏で取引を終了した。前の日に一時500ドル以上 の上昇となるなど、急速な上げに対する警戒感が出たうえ、米政府の不 良資産買い取り計画に対する評価も分かれた。

ノーベル経済学賞受賞者で米プリンストン大学のポール・クルーグ マン教授は24日、同計画に対して「極めて散漫で、明確な定義のない 手法だ。銀行を再び存続可能にさせるだけの十分な資産価値上昇をもた らす可能性は極めて低い」と述べた。

前日の米株式市場では、バンク・オブ・アメリカ(BOA)など金 融株中心に売りが先行、主要株価指数はいずれも下落した。ダウ平均は 前日比115.89ドル(1.5%)安の7659.97ドル。S&P500種株価指 数は同16.67ポイント(2%)安の806.25で終えた。

東海東京証券アメリカの矢崎正シニアアナリストは、「米相場はま だ病み上がり。自動車メーカーの経営問題への警戒感もあり、利益確定 売りが先行した」と話していた。

前日高まった信用リスクに対する楽観論の後退から、この日の東京 市場でも、銀行やその他金融、保険株など金融株中心に売りが先行しそ うだ。東証1部銀行指数は12日に付けたことしの安値から前日まで 28%上昇している。

半面、海外原油相場の上昇傾向を受け、在庫評価益の増加観測など から国際石油開発帝石など石油関連株が相場を支えそうだ。前日のニュ ーヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物5月限は前日比0.3%高 の1バレル=53.98ドルと、昨年11月28日以来の高値を更新した。

三洋電機は下落か、久光製薬は上昇公算

個別では、電池・電子部品の収益低迷などで09年3月期の連結純 損益を従来の利益ゼロから900億円の赤字に変更した三洋電機、2月 の東海道新幹線の乗客数が前年同月比10%減と4カ月連続のマイナス になったJR東海が下落公算。また、国内外の需要低迷で09年3月期 の連結営業利益予想を従来計画の140億円から115億円に下方修正し た横浜ゴムも軟調に推移しそうだ。

半面、販売・管理費が見込みを大幅に下回ったことから、09年2 月期の連結営業利益が従来予想比7%増の321億円になったようだと 発表した久光製薬が上昇する見通し。サッポロホールディングスも上昇 の公算。傘下のサッポロビールは24日、ブラジル国営石油公社などと 協力し、ブラジルで次世代エネルギーに関する実証試験を9月から開始 すると発表した。

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