米国株:反落、規制強化懸念で金融株に売り-ダウ116ドル安

米国株式相場は反落。バーナ ンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長とガイトナー財務長官が 金融機関に対する新たな清算権限の必要性を訴えたため、売りが優 勢になった。ノーベル経済学賞受賞者のプリンストン大学のポー ル・クルーグマン教授が政府は主要銀行の接収を余儀なくされると 予想したことも売りを誘った。

前日に政府の不良資産買い取り計画を好感して急伸した シティグループとバンク・オブ・アメリカ(BOA)はともに反落 した。米政府が石油燃料を使用する発電所への課税を強めるとの懸 念からサザンを中心に公益事業株が下落。S&P500種株価指数の 公益株指数は2.2%下げた。ゴールドマン・サックス・グループが 株価の割高感を理由に投資判断を引き下げたウォルト・ディズニー は3.2%安。

S&P500種株価指数は前日比2%安の806.25で終了。ダ ウ工業株30種平均は115. 89ドル(1.5%)安の7659.97ドル。 ナスダック総合指数は2.5%下げた。ニューヨーク証券取引所(N YSE)の騰落比率は1対4。

ドーバー・ロング・ショート・ファンドの運用担当者、ダグラ ス・クリゴット氏は「株を買うなら、企業業績の勢いを買うべきだ が、現在の収益状況は急速に悪化している。底はまだ打っていな い」と指摘した。

バーナンキ議長とガイトナー長官は24日、下院金融委員会で 証言し、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)救 済で生じた問題を考慮し、経営危機に陥った金融機関を管理下に置 いて清算するための新たな権限が必要だと訴えた。

政府はAIGの救済に1825億ドルを拠出した。だが、クレジ ット・デフォルト・スワップ(CDS)取引の損失で救済の引き金 になった部門の従業員にも、同社が1億6500ドル規模のボーナス の一部を支給していたことが明らかになり、世論の強い反発を招い た。

シティは3.8%安。ウェルズ・ファーゴは11%下落。S&P 500種の金融株指数は6.5%安と、全10セクターで最も下げがき つい。同指数は6日から23日までに58%戻したものの、年初来で はなお28%安。

最終的に国有化?

クルーグマン教授は銀行の国有化について「最終的にそうなる だろう」と述べた。さらに「預金者は保護されるが、大手銀行は接 収される」と話した。

BOAのチーフ米国クオンツ分析ストラテジストのリチャー ド・バーンスタイン氏は銀行株の売りを提唱した。財務省の不良資 産買い取り計画でも減益に歯止めが掛からないとの見方が理由。同 氏は独自の資産運用会社を設立するため、BOAを4月中旬に退職 する。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想によると、S&P 500種金融株指数の構成企業の減益率は今四半期が33%、来四半 期が34%となっている。

BOA株は7.4%安。同行の広報担当者によると、北米担当チ ーフエコノミストのデービッド・ローゼンバーグ氏も退職する予定。

ミラエ・アセット・セキュリティーズのチーフ・グローバル・ ストラテジスト、アジェー・カプール氏は「2週間前、センチメン トを計る指数は異常に弱く、かなり売られ過ぎの状態だった。しか し現在の状況はそうではない」と指摘した。同氏は以前、シティの 世界株式戦略の責任者だった。

短期的には正しい政策

著名投資家マーク・ファーバー氏は24日、ブルームバーグテ レビジョンとのインタビューに応じ、ガイトナー長官は短期的な観 点からは「正しい政策」を実施しているとの見方を示した。S&P 500種株価指数は880に達する可能性があると予想した。

公益株指数は全10セクター中で2番目に下げがきつかった。 リック・バウチャー下院議員は発電所への課税強化に加え、二酸化 炭素を取り込み、隔離する計画を支援するため、年10億ドルの基 金を設立する法案を作成した。

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