米政権の場外ホームラン-不良資産買い取り策で株式相場が強気に転換

米S&P500種株価指数が20% 下落するのに要したのは7週間。オバマ米大統領の下で弱気となった 相場が強気に転換するには10営業日しかかからなかった。

23日の米国株は5カ月で最大の上昇を演じた。けん引したのは 18%上昇したS&P500金融株指数で、オバマ政権が発表した不良債 権買い取り策で景気が回復するとの期待が高まった。S&P500種は 今月9日に付けた12年ぶりの安値(終値ベース)からの戻りが22% となり、2週間の上昇率としては1938年以来で最高を記録した。

ガイトナー米財務長官の信用収縮緩和策は、初めて概略が説明さ れた2月10日にS&P500種が4.9%下落し、オバマ政権発足以来 最大の下げとなったが、23日は信頼感を取り戻して株高につなげた。 同株価指数はオバマ大統領が就任した1月20日から今月9日までに 20%下落。新大統領の下での値下がり率としては少なくとも過去80 年間で最悪だった(ブルームバーグ調べ)。

ハリス・プライベート・バンク(運用資産600億ドル)のジャッ ク・エイブリン最高投資責任者(CIO)は「オバマ政権は株式市場 に注意を払い始めた」と指摘。「ここが勝負だと分かっていたのだろ う。大きくスイングして、場外ホームランを打ったようなものだ」と 述べた。

S&P500種は23日、7.1%高の822.92で終了。昨年10月 28日以来、最大の値上がりだった。ダウ工業株30種平均は497.48 ドル(6.8%)高の7775.86ドルと、5週間ぶり高値。MSCI世界 指数は5.1%高となり、過去10営業日で9日目の上昇。ニューヨー ク証券取引所(NYSE)の騰落比率は21対1だった。

パイオニア・インベストメント・マネジメントで運用に携わるジ ョン・キャリー氏は、ガイトナー財務長官について、「こんな日があ と数日続けば、ウォール街の大ヒーローになるだろう」と語った。

ガイトナー財務長官が発表した不良資産買い取り策は金融安定 化法に基づく公的資金枠7000億ドルから750億-1000億ドルを拠 出し、民間投資家による不良資産購入を支援する内容で、当初は5000 億ドルの買い取りを目指す。同計画の概略を説明した2月10日は、 詳細不足からS&P500種は約43ポイント下げていた。

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