米不良資産対策:成否は住宅価格次第、日本が前例に-バークレイズ

バークレイズ・キャピタル証券の 森田長太郎チーフストラテジストは24日のインタビューで、米財務省 が23日発表した不良資産買い取り計画は「民間投資家が主導する枠組 みで重要な意義がある」半面、実際に十分機能するには「米住宅価格の 下げ止まりが必要だ」と語った。

米財務省によると、今回の不良資産買い取り計画には、同分野で実 績を持つ民間投資家が参加。最大1兆ドル規模となる。昨年導入された 7000億ドル規模の問題資産購入計画(TARP)から750億-1000 億ドルを拠出。米連邦準備理事会(FRB)と米連邦預金保険公社(F DIC)は民間投資家が流動性の低い融資や証券を銀行から買い取る上 で、資金の拠出や調達支援を実施する。

森田氏は「日本が1990年代から2000年代前半にかけて経験した 不良債権処理では、直接償却の半分以上を債権の売却が占めた」と指摘 。債権売却では「米系ファンドなどに対するバルクセール(一括売却) が最も有用」で、政府が設立した整理回収機構などによる資産買い取り は「数千億円程度にとどまった」と述べた。

日本の不良債権問題は最終的に、「不動産価格の下げ止まりによっ て資産の劣化に歯止めがかかったことで終息した」とも語った。

今回の米計画は、「参入意欲を持つ民間投資家が不良資産を時価で 買い取るのを、米政府やFRBが資金面で支援する枠組みだ」と指摘。 かつて日本で見られたファンドによる不良債権購入を「公的な支援で再 現するかのような試みだ」と評価した。参加するファンドに対して「報 酬制限を課さないことも対策の実効性を高めるだろう」とも話した。

ただ、日本の場合と同様、米住宅価格が下げ止まらないと、米金融 システム問題が完全に解決するのは難しいと予想した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE