TOPIX1カ月半ぶり800回復、米政策期待で金融中心上昇(2)

午前の日本株相場は上昇。TOP IXは2月9日以来、約1カ月半ぶりに800ポイントを回復した。米 オバマ政権が金融機関の不良資産買い取り計画を発表し、金融安定化期 待が高まった。信用不安の後退から三菱UFJフィナンシャル・グルー プやオリックス、東京海上ホールディングスなど金融株中心に上昇した。

大和投資信託の長野吉納シニアストラテジストは、米国の買い取り 計画について「不良債権を売った銀行がすぐに貸し出しを拡大し、経済 が良い方向に向かうとは思えないが、バランスシートの不透明感を軽減 する効果は期待できる」と指摘した。

午前の日経平均株価終値は前日比170円35銭(2.1%)高の8385 円88銭。TOPIXは同14.74ポイント(1.9%)高の806.30。東 証1部業種別33指数は30業種が上昇、3業種が下落。騰落状況は値 上がり銘柄数1255、値下がり372。

最大1兆ドルの不良資産買い取りへ

日経平均は買い優勢でスタートした。チャート(けい線)を見ると、 日中安値は8328円34銭で、前日の日中高値8229円13銭から100円 近くの「窓」を開け、力強く上昇している。背景にあるのが、米政府に よる不良資産の買い取り計画の詳細発表。

米財務省によると、政府と民間投資家が共同で金融機関の不良資産 を買い取る。最大1兆ドル(約96兆円)規模の計画で、昨年導入され た7000億ドル規模の問題資産購入計画(TARP)から750億- 1000億ドルの資金を使う方針だ。

2月に基本方針は発表されていたものの、「具体的な説明に欠け、 マーケットはがっかりして売られただけに、安心感が出た」(日興コー ディアル証券の西尾浩一郎マーケットアナリスト)という。方針が示さ れた10日から米株式相場は下落傾向を強め、ダウ工業株30種平均は ことしの安値を付けた3月6日まで16%下落していた。

金融安定化期待から23日の米株式相場はダウが一時500ドル以上 の上げとなるなど急騰。この流れを受け、東京株式相場は買い先行で始 まった。東証業種別33指数の値上がり率上位には、その他金融や保険 といった金融株が並んだ。為替の円安傾向を背景に、トヨタ自動車など 輸出関連株も堅調だ。

ディフェンシブは下落転換

もっとも、相場は買い一巡後に伸び悩んだ。シカゴ24時間電子取 引システム(GLOBEX)S&P500種指数先物が基準値を下回って 推移しており、今晩の米国株相場が警戒された。りそな信託銀行の下出 衛エクイティチーフストラテジストは買い取り計画について、「金額の 規模などの問題点も次第に指摘されてくる可能性がある」と話していた。

取引開始直後は高かった電気・ガス、食料品、情報・通信といった 景気動向に左右されにくいディフェンシブ業種は次第に売りに押された。

古河電工が上げ拡大

個別では、省燃費タイヤの海外発売に乗り出すと24日付の日本経 済新聞朝刊が報じたブリヂストンが上昇。また、午後3時30分から都 内で汎用電線事業に関して共同記者会見を開くと発表した古河電気工業 と昭和電線ホールディングスが上げ幅を拡大。欧州の工作機械大手と資 本・業務提携すると発表した森精機は続伸。

半面、NHKが、厚生労働省が公共の場所での原則全面禁煙の方針 と報道し、JTが反落。09年3月期の連結最終損益予想を45億円の赤 字(従来は5億5000万円の赤字)に下方修正した日本配合飼料は続落。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE